三月は深き紅のダートを Dirt53 全日本後のSUGOをダッシュ!

みなさんこんにちは。日中でも寒くなってきましたが、元気にオフロードライド楽しんでいますか?

編集スタッフのエクストリームチャレンジ

三月は深き紅のダートを Dirt53 全日本後のSUGOをダッシュ!

掲載日:2014年11月19日 ※本記事は他媒体で連載していたもの(現在は抹消)を復刻したものです。

取材協力/カワサキモータース ジャパン、スポーツランドSUGO
衣装協力/アルパインスターズ、ショウエイ、ウエストウッド、ダートフリーク

 

かつてFIM大会も開かれた国際規格コース
2014年は本格大改修がされよりテクニカルに

 

みなさんこんにちは。日中でも寒くなってきましたが、元気にオフロードライド楽しんでいますか? 編集部コラムでは前回までハスクバーナの2015年モデルについてお届けしてきましたが、今回は10月下旬に開催された全日本モトクロス選手権最終戦に関連したお話をしてみたいと思います。

その最終戦が行われたスポーツランドSUGOのモトクロス場は、カーナビゲーションにも登録がある、規模の大きなオフロード施設です。FIMモトクロスのラウンドカレンダーにも組み込まれた過去を持ち、日本を代表するモトクロスコースの1つになっています。近年は、シーズンを締め括る全日本モトクロスの最終戦はこのSUGOで行われるのが定例化しており、それもあってか今年(2014年)はコースの改修が何度か行われました。レイアウトが常態化してしまうと、走り込みの度合いで有利不利が出てしまいますからね。もちろん、難易度を上げたりレース展開をおもしろくする、というコース運営者の意図もあります。

このスポーツランドSUGOを、自分はもう何年も前に1度だけ走ったことがあるのですが、その時はマシンにトラブルが出てほとんど走れませんでした。そこで今回、コースをデザインしたり改修している担当の方にお話をして、最終戦が終わった翌日のコースを走らせてもらえるようお願いをしました。モトクロスコースというのは、IA(国際A級)ライダーがレースを行った後はそれはそれは大荒れで、あちらこちらに深く長い轍はあるし、全区画にギャップが散らばり、凄まじいコンディションになります。世界的コースのプロライダーがレースをしたあとの軌跡を辿りながら走るって、想像しただけでちょっとワクワクしませんか?

コース担当の方に快諾いただいたので決勝が終わったあとも仙台に残り、月曜日、改修を受け昔とデザインの異なるモトクロスコースに繰り出しました。ちなみに、今回のコース走行に関しては、カワサキからKX85-IIの2015年モデルもお借りしました。名うてのコースを最新機で走る。さて、どうでしょうか。普段乗っているKX80よりも排気量が少し大きく、またフレッシュなエンジンのためかなり元気に走るKX85-IIを暖気運転し、荒れ荒れのコースへ飛び出してみました。すると……。

スターティングゲートから望む、スポーツランドSUGOモトクロス場の全景。レース時は、ここから30台あまりが一斉に飛び出す決戦の場となる。

 

ダイナミックなレイアウト
猛々しく吠えるエンジン

 

まず、轍はだいたい綺麗になっていました。コースの管理担当者さんが、「いくらなんでもあの轍のコースを素人が走るのは危ないだろう」、という判断で朝一で均しておいてくれたのです。ありがとうございます。しかし、至る所にあるギャップは容赦なく上半身を痛めつけ、またSUGOは平地にあるコースではないため前後の体重移動がたいへん多く、普段は平らなモトクロスコースを走っている自分にとって、相変わらずハードでした。おまけに、新型のKX85-IIがブイブイ走ること。このクラスのモトクロスレーサーは足つき性は良いし軽量なため扱いやすいと思われがちですが、実はホイールベースが短いことから車上でのベストスポットがたいへん狭く、SUGOのように体重移動が頻繁なコースではベストな位置に身体を持ってくるのがとても難しいです。モデルチェンジでエンジンがさらにパワフルになったため、普段のKX80以上にステップの上での体重移動がシビアで、日頃の適当さをたしなめられた結果ともなりました。

今回の試みに帯同願ったのは、カワサキのモトクロスレーサー最新モデル、KX85-II2015年モデル。同社からのミニモト4ストの夢を断った1台だが、2ストとして会心の出来栄えを誇る。

しかし、SUGOはやはりこのアップダウンがおもしろいです。中でも、2コーナーを抜けた先にある名物の『大坂』は、アクセル全開で登れれば痛快。ダイナミックなレイアウトは、コースを縦横無尽に走れればとても楽しいトラックですし、モトクロススキルを確実にUPしないと速く走れないセクションも山盛りです。また、2014年にリニューアルしたKX85-IIがとにかく速いこと。正直、自分にはパワフル過ぎます。これを完璧に操れるキッズは相当速いんでしょうね。2ストロークをさらに煮詰めてきたカワサキにはびっくりです。

新しいKX85-IIを見ていつも思うのが、このフルサイズ(250ccなど)とルックスを合わせたエクステリアの完成度。キッズの夢を膨らませる、憎い演出だ。

ということで、全日本モトクロス開催後のスポーツランドSUGOを走る願いは見事叶いました。自分でコースを走ることでわかるのですが、やはり全日本モトクロス選手権にエントリーしているライダーはみんな凄いと思います。この難コースをあれだけのスピードでバンバン走るわけですから。もっと精進して少しでも彼らに近づきたいと、思いを新たにしました。でも、これからはもっと寒くなりますねー。出不精かもです。

<続く>

 

朝一のランはまだ身体ガッチガチ、トラックもカッチカチで恐る恐るのスタート。ピックアップの良いKX85-IIにも手を焼く。
写真左奥に見えるのが、SUGO名物の『大坂』。かなりの斜度で登っていくレイアウトで、マッドコンディションだとキャンセルになることもある高難度セクション。
SUGOは今年、観覧席奥の建物が完全リニューアルし、モトクロス場としては例のない快適なトイレ施設や、コース奥まで届くPA装置を備えるなど、完成度が高まった。
最終戦ではさらに距離が伸びたフープス。かなり立ったエッジが続き、素人には非常に難しいセクションだがIAライダーはここを豪快に駆け抜けていく。

 

 

<続く>

 

 

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