【カワサキ】公道オフローダーとして『KLX230』が新たに登場! 心臓部は空冷4ストローク SOHC 2バルブ。

このご時世にまさかの、オールニュー・オフロードバイクの登場である。新品で250cc以下のオフロードバイクが買えるのは嬉しいことで、簡単に仕様などを見てみたい。

カワサキはまったく新しいモデルとして、乗り手を選ばずオフロードライディングが楽しめる空冷4ストローク単気筒モデルのKLX230を、新発売する。
 
 
< リリースより >
【 KLX230 】
 

カワサキ KLX230 2020年モデル/48万6,000円(税込)/カラー:ライムグリーン

 
KLX230は、誰もがオフロードライディングを楽しめるようにエンジンとフレームが一から新設計され、ライダーをオフロードの楽しさへと誘います。

空冷4ストローク232cm³単気筒エンジンは低中回転域からの力強いトルクを生み出し、シンプルな構造が、高い信頼性を実現。そして、コンパクトなペリメターフレームは、オフロードライディングでの操縦安定性を実現しています。

また、KXシリーズで培った技術を踏襲し、人間工学に基づきマシンコントロール性が高いスリムさやアグレッシブなデザインを採用。フロント21インチ、リヤ18インチのホイールを装備したこのモデルは、カワサキ初となるデュアルパーパスABSを採用し、軽量、パワフル、扱いやすさという特徴と相まって、オフロード走行における理想的なパートナーです。
 

カワサキ KLX230 2020年モデル/48万6,000円(税込)/カラー:エボニー

 
■主な特長
・低中回転域で力強いパワーとスムーズなトルク特性を持つ、空冷4ストローク232cm³単気筒エンジン
・誰もがオフロードを楽しめるよう設計された、軽量コンパクトで低重心なペリメターフレーム
・オフロード走破性を高めた、ロングストロークサスペンションとホイール
・オンロード・オフロードどちらにおいても、ライダーが安心して走行できるようにサポートするデュアルパーパスABS
・アグレッシブなイメージと、オフロードにおけるライダーの自由度を高めたスタイリングとフラットなシートデザイン
・扱いやすく軽快なハンドリングを実現する1,380mmのショートホイールベース
・快適なクルージングを可能にする、6速トランスミッション

■アクセサリー
・ETC2.0車載器キット(取付には別途リヤキャリアが必要です)
・リヤキャリア
・ハンドガード
・スキッドプレート
・ハンドルバーパッド(KLXロゴ)
・ファットバーハンドル
・ブラックアルマイトリム
・フレームカバー
 

カワサキ KLX230/2020年モデル用ハンドルバーパッド。(4,048円)ノーマルのハンドルはスチール製になる。

カワサキ KLX230/2020年モデル用ファットバーハンドル。(1万2,320円)ファットタイプだとツインウォールやアルミ製を連想するが、これはスチール。重さにデメリットはあるが、激しい転倒でアルミのように破断せず曲がるので、生還性には利がある。
カワサキ KLX230/2020年モデル用スキッドプレート。(1,617円)金属製と樹脂製で賛否分かれるが、樹脂製のメリットは軽量なことと滑り易さ。純正なので、オイルドレンホールはもちろん備わる。

カワサキ KLX230/2020年モデル用リヤキャリア。(1万7,380円/積載重量 3kg)純正ならではのフィット感が素晴らしい。これに追加するかたちで、ETC2.0車載器キットをONすることが可能。これは純正アクセサリーらしく、ハンドルマウントタイプではなく外観を損なうことがないKLX230 専用の、アンテナ分離型 ETC 車載器キットになる。(4万5,980円)

 
モデル情報
車名(通称名)/KLX230
マーケットコード/KLX230ALF
型式/2BK-LX230A
価格/48万6,000円(税込)
カラー(カラーコード)/ライムグリーン(GN1)、エボニー(BK1)
発売予定日/2019年10月15日
※当モデルは二輪車リサイクル対象車両です。価格には二輪車リサイクル費用が含まれます。
※メーカー希望小売価格は2019年7月現在の消費税8%を含む参考価格です。
※当モデルは川崎重工業株式会社の海外工場PT. Kawasaki Motor Indonesia(KMI)で日本向けに生産された車両です。
※当モデルはABS装着車です。
※実際のモデルはフロント・リヤのウインカーがクリアレンズで形状が異なります。またABS、ヘルメットロックが標準装備です。
 
 
低中回転域を重視して新たに開発された、フューエルインジェクション搭載の4ストローク232cm3単気筒エンジン。空冷とSOHC 2バルブというシンプルな構成で、多くのメリット面を選んだ結果という。空冷エンジンは水冷エンジンに比べ部品点数が少なく済み、軽量コンパクトな車体構成に貢献するのは事実だ。一方、ハイパワーや排ガスコントロールは難しくなる傾向がある。

カワサキのオフロード車に於ける代名詞とも言えるペリメターフレームは、完全新設計でコンパクト且つオフロードライディングでの操縦安定性を実現。様々な状況下におけるテスト走行からのフィードバックを活かし、エンジンとフレームのバランスが、幅広いライダーが楽しめるように設定されている。
KX シリーズのアグレッシブ・イメージのボディワークに合わせ、楕円断面形状のテーパーサイレンサーを採用。設計にもよるが、後輪がフルボトムした時に干渉しないメリットもある。エンジンと繋がるエキゾーストパイプは、低中回転域でのエンジンパフォーマンスを高める狙いの長さで設定され、モトクロッサーにも多いロングスタイル。
1,380mm のショートホイールベースを採用し、扱いやすい軽快なハンドリング特性としている(KLX250は、1,430mm)。サスペンションは、フロントが ø37mm のテレスコピック式でストローク長は 220mm。リヤのニューユニトラックサスペンションは 223mm のストローク長を持つ。窒素ガス封入式リヤユニットは、ライダー体重やタンデムライダーの有無に合わせプリロード調整が可能。
エンジンは、トルクを重視したボア×ストローク比とし、低中回転域から豊かなトルクを発生。車体を力強く前に進めるとともに、低速域で優れたコントロール性能を発揮する。フューエルインジェクションはø32mm のスロットルボディを持ち、緻密なスロットル制御を実現。低速域でのコントロール性能にも貢献。バランサーシャフトを導入し、空冷単気筒でイメージしがちな振動を低減させ、快適性に寄与。
カワサキ初のデュアルパーパスABSを、ボッシュ社と共同開発。このシステムは、オンロードとオフロードどちらの路面においても安全に停止できるようブレーキを制御。ビギナーライダーの安心走行をサポートする。ダート路面での作動やロック挙動が気になる。
シンプル構造の空冷エンジンと操縦安定性に優れるペリメターフレームを同時開発したことで、コンパクトなパッケージを実現。また、KXシリーズと同様のフラットなシートデザインを採用し、ライディングポジションの自由度を高めている。
フロント21インチ、リヤ18インチのアルミ製ホイールを採用。サスペンションは、前後ともにロングストロークタイプを搭載し、最低地上高は 265mm を確保。快適なオフロードライディングに貢献している。気になるシート高は、885mm。2016年に生産終了したKLX250が 890mm なので、低めとは言い難い。
同社のオフロードモデルでよく使われる言葉に「エルゴノミクス」があるが、KLX230も同様。フレームは、形状的にも機能的にも脚でホールドしやすいように設計されていて、優れた車体コントロール性能を実現。シュラウド、シート、サイドカバーのつなぎ目も滑らかになっていて、マシンのコントロール性を高めるとともに、ライダーの動きやすさも高めている。
かつてのオフロードバイクはヘッドライトがとにかく暗かったが、それも過去の話。明るさを第一に設計された大型・大光量仕様で、60/55Wランプが夜間走行時の優れた視認性を実現する。
メーター周りは、大型液晶パネルを採用した、視認性の高いデジタル表示のインストゥルメントパネル。液晶パネルにはスピードメーターのほか、オドメーター、デュアルトリップメーター、燃料計、時計を表示。ディスプレイ横には各種インジケーターランプを備えているが、ABS作動ランプはないようだ。
フューエルタンクは7.4リットルの容量を確保し、優れた航続距離を実現。1回の給油で長時間のライディングを楽しむことができる。公表燃費は少なめで33.4㎞/Lなので、200kmは走れる計算。素材は、同時発売のKLX230Rの樹脂に対し、こちらはスチール製。

左サイドカバー内側にツールボックスが備わり、その中に応急処置に必要な工具類が入っている。ワンキーシステムを採用し、左サイドカバーはイグニッションキーで施錠・解錠が可能。オフロードバイクでは定番の装備であるが、ダートを含むロングツーリング時は、予め使い勝手などを確認しておくのがベスト。機能は問題なくても必要な部品に気が付くことが多いからだ。

 
 
 


※編集部より:

新時代を見据えたオールニュー・オフロードバイク?!

 
 このご時世にまさかのまさかの、オールニュー・オフロードバイクの登場である。「海外で以前から販売していたモデルの国内仕様でしょ?」と思うかもしれないが、そちらの広報資料を見ても、ここ数年では初のモデルとなる(北米も同じ2020年に導入)。

 つまり、生粋の“新生”オフロードバイク、旧い表現で言えばデュアルパーパスモデルとなるのだ。開発から発売に至る経緯は解らないが、どうにも活況が見出だせない国内二輪業界に於いて、カワサキのささやかな良心と言えるのかもしれない。(いや、意地?)

 いずれにせよ、新品で250cc以下のオフロードバイクが買えるのは、どうにも嬉しい。ここは素直に喜んで、簡単に仕様などを見てみたい。

気になるシート高の難易度

 
 まず、排気量は型番通り232cc。機構は、空冷の4ストローク・単気筒とベーシック。250ccにしなかったのは、パワーよりもサイズ&重量を抑えたかったからと予想する。また、コンペティションでなければオフロードは排気量=性能ではないので、気にしなくてよい。驚くのは、エンジンも、その受けとなるフレームも完全新設計であることだ。どこにそのような余裕が……。穿った見方をすれば、長期的視野も含め回収の見込みがあるということだろう。当然、他のモデルへの転用は考えられる。

 ただ、明らかなのは、そうまでして新しいエンジンとフレームを本モデルに投入したかった、ということだ。最良なオフロードバイクを作りたい、という想いがそこにあったことは想像に難くない。純粋にワクワクする。

 ホイールサイズは、オフロードバイクでは定番のフロント21インチ、リヤ18インチ。タイアの選択肢、走破性にメリットあることは言うまでもないが、デメリットはシート高。キャプションでも触れたが、KLX230は885mm。KLX250が890mmなので、苦労して新エンジン&フレームを開発した割には、高い。シート自体のスリムさもKLX250が幅広い、ということはないので、足着き性は優良とは言えない筈だ。セルモーター始動なのでオフロードで再始動困難、というシチュエーションにはならないが、シートに適切な荷重を掛けて登坂が必要な場合や、傾斜角がきついウッズセクションなどで転倒後に跨がろうとする時は、相当にしんどいと思う。
 

参考:2016年発売のKLX250ファイナルエディション。

 

メーカーがどこまでの使用用途を考えているのか気になる

 
 なぜそのようなことを気にするのか、と言うと、KLX230はデュアルパーパスであるので公道走行はもちろん可能で、するとナンバー付き車輌必須のオンタイムエンデューロでの活用が期待できるからだ。
 

 
 新車で買えるハイパワー高性能マシンは内外含め多くあるが、整備のサイクルや部品代の高さといったランニングコスト。なによりも、そもそもの車輌価格を考えるとそれらは容易に買えるマシンではなく、また、せっかく買っても日常の足として使い易いか、と言ったらそれはまずない。

 そう考えた時、日常は通勤や生活の足として、たまの週末に林道ツーリングやアタックツーリング。頑張ってオンタイムエンデューロ、となると、イージーな選択肢は現状、ホンダCRF250Lとヤマハ セロー250しかない。重ね重ね、オフロード走行はパワー必須ではないので、それ以外の諸項目を比較してみた。

< KLX230 CRF250L セロー250 の順 >
シート高/ 885mm 875mm〔830 TypeLD〕 830mm
車両重量/ 134kg 144kg〔143 TypeLD〕 133kg
最低地上高/ 265mm 255mm〔210 TypeLD〕 285mm
燃料タンク容量/ 7.4L 7.8L 9.3L
価格/ 48万6,000円 49万7,880円 56万4,840円

参考で最大トルク/ 19N・m(1.9kgf・m)/6,100rpm 23[2.3]/6,750(N・m[kgf・m]/rpm) 20N・m(2.1kgf・m)/6,000r/min

 どうであろうか? やはり、シートは高い。排気量的には低く作れそうなのだが、転用を考え徹底的なローダウン仕様にはできなかったのかも、と考えてしまう。ローシートで有名なセローがひとり勝ちなのは当然としても、もったいない(セローもSOHC)。サスペンションは柔らかいのかもしれないが、セローもそこは一緒なので、1G’を考慮してもこの差は無視できない。

早い試乗記を頑張りたい

 
 翻って、重量面では頑張っている。筆者はKLX230以外、乗った経験があるが確かにCRF250Lは実感として、とても重い。ある意味、「ルックス車」とまで言ってしまいそうな扱いづらさがある。重心位置も重要ではあるが、KLX230は少なくとも数値上はセローと同等なので、心配は低い。公道や林道ではモトクロスのように過激にマシンを振り回すことはないので、サイレンサー位置や重量は黙殺する。現代は、それよりも騒音や排ガスのほうが重要である。

 オフロード走行では燃費が悪化するのでガソリンタンク容量は気になるが、これは大丈夫そう。セローはある意味、凄いが。価格は、排気量を考えれば最安なのは当たり前だが、オフ車はとにかく各部の消耗&交換が激しいので、イニシャルコストは低いに越したことはない。
 

カワサキ KLX230 2020年モデル/48万6,000円(税込)/イメージ

 
 総じて見れば、全体的なバランスは良い印象。後発なので当然だが、「コスト、コスト」ととにかく日々うるさい昨今。後出しジャンケンが必ずしも成功しない世の中であり、様々な条件を勘案してできあがった一台なのだろう。

 早いうちに試乗インプレッション記事もお届けしたいと思う。ご期待あれ。(やかん)


 
 

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【カワサキ】KLX230 / Rの全貌と魅力を紐解く、特濃試乗インプレッション&開発者インタビュー (導入編)
 
 
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三月は深き紅のダートを Dirt57 リフレッシュしたKLX250SR仕上がり上々!

KLX250SRの前後サスペンションを『HIR(Hisashige Issei Racing)』でリフレッシュしてもらってから、数か月。

掲載日:2014年12月17日 ※本記事は他媒体で連載していたもの(現在は抹消)を復刻したものです。

取材協力/ダートフリークダンロップテクニクス野口装美ミサイルファクトリーMCインターナショナルHIR

完璧に仕上がった前後サスペンション
野口装美製シートも予想以上の高性能さ

KLX250SRの前後サスペンションを『HIR(Hisashige Issei Racing)』でリフレッシュしてもらってから、数か月。その間、まったくオフロード走行をする機会に恵まれなかったのですが、先日奮起して、ようやくコースに出かけてきました。もちろん、自走です。

そのコースは整備が殆ど行われていない自然のオフロードなので、とにかく路面のギャップが凄いです。大きなうねりが随所にあり、また場所によってはかなりの深さがあります。ジャンプの踏切もかなり荒れていて、走行テストにはうってつけの環境です。

さらに言うと、このコースを前に訪れてからもう10年以上も経過していて1周サラッと走ってみると、やはり当時の記憶と違うところが随所にあります。久しぶりのフルサイズマシン(250cc)走行というのもあり、始めのうちはゆっくり丁寧に走りました。この時にまず驚いたのが、サスペンションの運動性能。HIRによってリフレッシュされたサスペンションは、前後とも非常に良い動きをして低速の走行でもギャップのうねりを上手く吸収してくれます。リアの反動もコントロールしやすい動きで、まったく新しいマシンのように変わりました。とても驚き、また感心です。中本さん(HIR)、ヤルな!

コースまでは荷台のラックに荷物を括りつけて自走。現地でミラーや、転倒で影響が大きいリア周りの保安部品を外して準備はだいたいOK。エアゲージを忘れ、空気圧は大まか。
コースまでは荷台のラックに荷物を括りつけて自走。現地でミラーや、転倒で影響が大きいリア周りの保安部品を外して準備はだいたいOK。エアゲージを忘れ、空気圧は大まか。
HIRの中本さんに聞かなかったが、以前からサスペンションオイルをブレンドして使っているようだったので、このKLXもそれを使っている? サスペンションは見違えるように良くなった。
HIRの中本さんに聞かなかったが、以前からサスペンションオイルをブレンドして使っているようだったので、このKLXもそれを使っている? サスペンションは見違えるように良くなった。

久しぶりのコースの感触を確かめたらパドックに戻り、しばし休憩。エンジンが途中で止まるようなこともなく、『ミサイルファクトリー』で行ったキャブレターの改造も問題ないようです。1本目の本格走行だったので休憩を充分にとってから、再びコースイン。今度は徐々にペースをアップしていきます。すると、低速の時はただのうねりであった深いギャップが、スピードを上げることで尖った激しい突き上げに変わります。以前であれば、この時、お尻に加わる衝撃はかなりのものだったのですが、『野口装美』によってカスタムされた新しいシートの衝撃吸収性たるや! とんでもなく吸収性が良いのです。コースに慣れてきて、さらにペースアップしてもこの印象は変わることなく、オフロードバイクユーザーはみんな野口装美製のシートに変えたほうがいいのではないか? と思うほど素晴らしいシートに生まれ変わってました。こちらもやはり驚きです。野口さん、やりますな!

この野口装美謹製シートがまたとんでもなく良いこと。ショック吸収性はもはや別次元で、すべてのオフロードユーザーにお薦めしたい。コーナリングでのシッティングも良好。
この野口装美謹製シートがまたとんでもなく良いこと。ショック吸収性はもはや別次元で、すべてのオフロードユーザーにお薦めしたい。コーナリングでのシッティングも良好。

また、KLX250SRはそこそこトルクがあるので、ここのコースの低速コーナーは2速~3速でこなせることが多いです。ただ、当然クラッチを丁寧に当てる必要があるのですが、『マグラの油圧クラッチ(167マスター)』がまた調子の良いこと。引きは軽いし、とても繊細なコントロールが可能。クラッチプレートが過熱してきてもフィーリングが変わることもなく、コーナーワークは劇的に良くなりました。左手のストレスがグッと減ります。167マスターは対応する車種が多いので、安い買い物ではないですが激しいオフロード走行をする人は、ぜひ導入してみてください。凄く走りが変わりますよ。

まだまだ国産オフロード車では一般的でない油圧クラッチを簡単に導入できる、マグラ・167マスターキット。本気のオフロードトラックを走って初めて真価が分かったが、まさかここまでの効果とは予想外。
まだまだ国産オフロード車では一般的でない油圧クラッチを簡単に導入できる、マグラ・167マスターキット。本気のオフロードトラックを走って初めて真価が分かったが、まさかここまでの効果とは予想外。

低速でよく動いてくれたサスペンションは、ペースアップしても動きが破綻することなく、しっかりと衝撃を吸収しながら路面を捉えてくれます。まだ山の新しい『ダンロップ D909』もとても優れたグリップ力を発揮してくれるので、どのセクションでも怖さを感じることがありません。全体的に車高を落としたこのKLX250SRですが、路面にエンジン下部を大きくヒットさせるようなこともありませんでした。むしろシートに跨った状態のキック始動が容易になり、カスタムの方向性は大正解です。

公道走行が可能なまっとうなオフロードレースタイヤのダンロップ・D909。アスファルト路面ではやはり滑るのでそれなりに注意が必要だが、オフロードでのグリップ力は完璧。ライン取りも正確にできる
公道走行が可能なまっとうなオフロードレースタイヤのダンロップ・D909。アスファルト路面ではやはり滑るのでそれなりに注意が必要だが、オフロードでのグリップ力は完璧。ライン取りも正確にできる
ZETAのバーライズキットとプリロード調整(リア)で全体的に下げた車高。オフロードではグランドヒットが心配になるが、ぼくにとっては足着き性のほうが重要。今のところ、旋回性も含め問題はない。
ZETAのバーライズキットとプリロード調整(リア)で全体的に下げた車高。オフロードではグランドヒットが心配になるが、ぼくにとっては足着き性のほうが重要。今のところ、旋回性も含め問題はない。

このように、多くのカスタマイズを施した我がKLX250SR、現状ではかなり最強と言えます。完全自己満足ですが、とても良いマシンに仕上がってますよ。これは、読者のみなさんにもいずれ見てもらえる機会を作りたいです。次回の走行ではHIRからお借りしているカスタパーツ、『サブエアチャンバー』を試してみたいと思います。あら、とうとう正体を明かしてしまいましたね。単純に言うと、フロントサスペンションの硬さを変えられる効果があります。次回以降をお楽しみに!

こちらも変更している、SKFのフォークシールキット。摺動抵抗が抜群に減るスペシャルアイテム。若干傷みのある右フォークに使用しても、オイル漏れなどのトラブルは今のところない。
こちらも変更している、SKFのフォークシールキット。摺動抵抗が抜群に減るスペシャルアイテム。若干傷みのある右フォークに使用しても、オイル漏れなどのトラブルは今のところない。
HIR中本さんが完全オリジナルで作った、サブエアチャンバー。今回はまだ身体が慣らしだったので使用しなかったが、詳細は次回以降お届けできると思う。トレール車ユーザーには朗報のアイテムの筈。
HIR中本さんが完全オリジナルで作った、サブエアチャンバー。今回はまだ身体が慣らしだったので使用しなかったが、詳細は次回以降お届けできると思う。トレール車ユーザーには朗報のアイテムの筈。
休日だったのでオフを楽しむマッチョなモトクロスライダーもいて、結構コース走行は油断のならない状態。へっぴり腰を引っぱたかれないよう、一生懸命に走った(と思う)。
休日だったのでオフを楽しむマッチョなモトクロスライダーもいて、結構コース走行は油断のならない状態。へっぴり腰を引っぱたかれないよう、一生懸命に走った(と思う)。
本題とはまったく関係ないのだが、KLX250SRのスイングアームは、取付け部が凄く上にあるように感じる。エンジン位置が低いだけではないと思うが、今度最新型をよく見てみようと思う。気になった。
本題とはまったく関係ないのだが、KLX250SRのスイングアームは、取付け部が凄く上にあるように感じる。エンジン位置が低いだけではないと思うが、今度最新型をよく見てみようと思う。気になった。

 

<続く>

 

shop

モータサイクルのカスタムシートをメインに手がけるスペシャルショップ。特に長距離を走るラリーレイドなどで定評があり、最近では特別にクルマ用のシートもトライしている。海外からも注目される、日本の匠。

住所/〒501-3941 岐阜県関市小屋名921-2
電話/0575-28-2057
営業時間/10時〜17時
定休日/土日・祝日
URL/http://a-seat.jp
E-mail/bike@a-seat.jp

 

shop2

代表の中本 久成氏は、1969年にモトクロスを始め、MFJではNAまで、MCFAJではエキスパートまで上り詰めた人物。元々、エンジンを触るのが好きで、なんでもバラしていたという。2000年からメカニックサポートを開始し、特にキャブレターとサスペンションのチューニングで腕を振るい、次第に評判が広がり副業的に事業を開始する。本職は地質調査。

住所/神奈川県相模原市磯部1123-9
電話/090-7219-2484(17:00〜21:00)
対応可能日/日曜のみ
URL/http://hir-tune.com/top.html