シマノセールスは、 マウンテンバイク用コンポーネンツの新製品として、『DEORE XT』M8100シリーズと『SLX』M7100シリーズを発表した。
< リリースより >
マウンテンバイクコンポーネンツの最高峰「XTR」のコンセプトとテクノロジーを受け継ぎ、リア12段変速を採用した高性能なグループセットとして生まれ変わる
シマノのマウンテンバイクコンポーネンツの最上位シリーズである「XTR」のコンセプトとテクノロジーを受け継ぎ、「DEORE XT」と「SLX」がモデルチェンジいたします。
今回のモデルチェンジにより、「DEORE XT」「SLX」共に、1×12スピード、2×12スピードに対応。変速時の衝撃を抑え、変速時間を大幅に短縮する新ドライブトレイン「HYPERGRIDE+(ハイパーグライドプラス)」や、チェーンリングの専用形状によりチェーン保持力がアップする「DYNAMIC CHAIN ENGAGEMENT+(ダイナミックチェーンエンゲージメントプラス)」など、最新のテクノロジーを採用しています。
■DEORE XTについて
1982年に発売されたマウンテンバイクコンポーネンツ「DEORE XT」は、ライダーのニーズや冒険への探求心を満たすために、性能と耐久性を向上させながら、進化を続けてきた歴史のあるシリーズです。その「DEORE XT」へ、マウンテンバイクコンポーネンツの最高峰「XTR」M9100シリーズの最新技術を投入。更なる進化を遂げ、多様化するマウンテンバイクシーンを強力にサポートします。
■SLXについて
「SLX」は、より多くのライダー、より幅広いマウンテンバイクのライディングスタイルに対応するグループセットとして展開しています。
「DEORE XT」M8100シリーズ、「SLX」M7100シリーズ共通の特長
1.チェーンリングの専用形状によりチェーン保持力がアップした「DYNAMIC CHAIN ENGAGEMENT+(ダイナミックチェーンエンゲージメントプラス)」
フロントシングルにおいても、様々なライディングスタイルに対応するために開発された特殊な歯先のチェーンリング。荒れた地形でも、チェーンが外れ難くスムーズなペダリングが可能となり、どのギアであってもチェーンがしっかり噛み合うことによって、摩耗を低減し耐久性を高めています。
2.変速時の衝撃を抑え、変速時間を短縮するドライブトレイン「HYPERGRIDE+(ハイパーグライドプラス)」
どのようなフィールドにおいてもスピード、シフト効率、滑らかさを追及してドライブトレインをデザイン。カセットスプロケットとチェーンに施されたその最新のテクノロジーは、変速にかかる時間をこれまでの約1/3に短縮し、変速時の衝撃も抑制。あらゆる地形でもスムーズなライディングが可能です。
3.レバーの取付位置をあらゆるライダーに合わせて最適化できる「I-spec EV(アイスペック イーブイ)」
幅広いサイクリストにフィットすると共に、高い操作性を提供するためにシフトレバーとブレーキの形状を徹底的に見直し。取付位置の調整範囲が広く、一体感のあるスッキリとしたハンドル周りを実現します。
4.フロントシングル用のリアディレイラーは最大51Tまで対応
フロントシングル用のSGSタイプはリア10-51Tのカセットスプロケットに対応。フロントダブル用としてリア10-45Tに対応するリアディレイラーもご用意。ギアレンジがより広くなることによって、路面状況に合わせて最適なギアが選択できます。
5.フリーハブボディには軽くコンパクトな新規格MICRO SPLINE(マイクロスプライン)を採用
重量を軽減するために軽量なアルミ製のフリーハブボディを採用、小型化にも成功し10Tのトップギアに対応いたしました。より小型でよりきめ細かいスプラインは、カセットスプロケットによるアルミ製フリーハブボディへの影響を軽減しています。
DEORE XTシリーズではトータルで自転車のデザインをして頂けるようフリーハブだけでなく、チューブレスホイール(WH-M8100-TL/WH-M8120-TL)もご用意しております。
「DEORE XT」シリーズからは3種類のペダルが登場
XCレース用に最適化されたSPDペダル「PD-M8100」
シューズの接触面がワイドでトレイル走行やエンデューロに最適なSPDペダル「PD-M8120」
グリップ力とロングライド時の快適性、効率性を高めた凹型プラットフォームを採用したフラットペダル「PD-M8140」
※編集部より:
とうとう、SLXグレードまで12速が降りてきた。筆者が初めてマウンテンバイクに触れた時代はまだ7速であり、もはや隔世の感がある。しかし、シングルスピードでトレールを駆けてみればすぐに解るが、荒れ地や激しい起伏でのシフト操作は、思った以上に指先に神経を持っていかれていることを実感する。あのシフト操作が片指だけでも開放されるということは、想像以上にライン取りやペダリングに集中できる。貢献度は高い筈だ。
また、今回からSLXにも165mmのクランク長が用意されることになった。古くから自分は165mm派で、その為に、常にディオーレXTが一番安いクランクの選択肢だった。これは大いに嬉しい。日本人は、短いクランクの方がアドバンテージがある、と個人的には思っている。
そのクランクに用意されるチェーンリングは、30,32,34Tで専用品。ディオーレXTのクランクについては、従来どおり165mmから設定。リングは、28,30,32,34,36Tとやや幅広い設定で、やはり専用品。シマノのフロントシングル仕様はデバイスなしでも外れにくいことで有名なので、なるべく純正での組み合わせが良いだろう。
12速に対応した新しいカセットスプロケットは、ディオーレXT、SLXともに10-45Tと10-51Tの用意。材質については、今のところ未公開。シルバー部とブラック部で異なると予想されるが。
ディスクブレーキは、ディオーレXT、SLXともに対向2ピストンと4ピストンがあり。ここも昔は、4ピストンは一部のダウンヒル用にしか設定がなく、昨今の激化するクロスカントリーコースの状況を感じ取れる。マラソン系の活況も、理由のひとつであろう。
ハブ周りは、すべてセンターロックのみ。個人的には、やや不安。ディオーレXT、SLXともに、28Hと32Hの用意がある。ディスクブレーキローターは、ディオーレXTに140〜203mmの設定。もちろん、アイステクノロジーフリーザー仕様だ。M7100シリーズのSLXについては、資料が見当たらなかった。
変速性能に於いては圧倒的に他社を引き離す高性能を誇る同社製品だけに、12速対応の新シリーズはミドル以上のライダーには福音であろう。対応するフレームを持つユーザーが素直に羨ましい。
なお、今回の一連の新製品群については、すべて重量が未公開。(やかん)
発売時期/DEORE XT M8100シリーズ 2019年6月14日
SLX M7100シリーズ 2019年7月予定
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