■Enduro Shock Needle Bearing KitとFOXユニットの動画

今回は、短いですがEnduro Shock Needle Bearing Kitについて、3つの動画をお届けします。

掲載日:2013年03月18日 ※本記事は転載に加筆修正したものです。

取材協力/グルーヴィーインターナショナル

軽快な作動感
交換しない選択肢はない

今回は、短いですがEnduro Shock Needle Bearing Kit(エンデューロ ショック ニードル ベアリング キット)について、3つの動画をお届けします。

■FOX Racing shox Vanilla R Reducer DU Bolt


FOX(フォックス)のVanilla(バニラ)Rに純正レデューサーとDUの組合せでボルトを通した状態で、動かしている動画です。若干のガタがある事が分かります。

これくらいの公差は、許容の範囲内だそうです(ある専門店談)。

 

■Enduro Shock Needle Bearing Kit FOX Racing shox Vanilla R


Enduro Bearing(エンデューロベアリング)社のShock Needle Bearing Kit(ショック ニードル ベアリング キット)を、FOX(フォクス)のVanilla(バニラ)Rに組み込んで、純正のボルト(ピン)を通して動きを確認している動画です。

ボルトとアイレットのガタがまったくないのが分かります。回転もとてもスムーズです。高精度ですね。

 

■Enduro Shock Needle Bearing Kit FOX Racing shox Vanilla R Schwinn 4 Banger


FOX(フォックス)のVanilla(バニラ)Rに、純正のレデューサーとDUの代わりにEnduro Bearing(エンデューロベアリン)社のShock Needle Bearing Kit(ショック ニードル ベアリング キット)を取り付けて、SCHWINN(シュゥィン)・4 BANGER(バンガー)に組み付けて動かした映像です。
とてもスムーズな動きで驚きです。ガタもまったくなく、非常に満足な作りと言えます。

この動画で、Enduro Shock Needle Bearing Kit(エンデューロ ショック ニードル ベアリング キット)の精度の良さと作りの良さが確認出来ると思います。良い製品です。

やかん

 

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■Enduro Shock Needle Bearing KitをFOXユニットに取り付ける

ひとつ前の投稿でキット(エンデューロ ショック ニードル ベアリング キット)の説明はしましたので、今回は実際の取付け方法を細かく紹介していきます。

掲載日:2013年03月18日 ※本記事は転載に加筆修正したものです。

取材協力/グルーヴィーインターナショナル

精密で繊細な部品なので
作業は専門店に頼むのがベター

ひとつ前の投稿でキット(エンデューロ ショック ニードル ベアリング キット)の説明はしましたので、今回は実際の取付け方法を細かく紹介していきます。

写真を中心に進めて行きますので、お付き合い下さい。

 


わざわざ速達で送って頂いた紙封筒を開けますと、中には小さなEnduro Shock Needle Bearing Kit(エンデューロ ショック ニードル ベアリング キット)がポツンと1個。


ぼくが使うFOX(フォックス)のユニット、バニラRは特殊な構造で、下側しかエンドアイ(アイレット)が存在しないので、キットは1つで充分です。普通はもう1つ必要になります。ちなみに、マウンテンバイクフレームは、SCHWINN(シュゥィン)・4 BANGER(バンガー)です。


まずはFOX(フォックス)純正のレデューサーとDUを見ていきましょう(右部品の傷は無視して下さい)。


この様な部品が左右均等に嵌め込まれています。ガッチリ嵌っていて、これは回転などまったくしません。これがレデューサーと言うようです。


Enduro Shock Needle Bearing Kit(エンデューロ ショック ニードル ベアリング キット)と並べてみると、幅など同じに見えます。正確には、FOX純正は幅22mmですが、キットにジャストサイズの用意はなく、21.90mmの商品になります。後述しますが、結果的にこれで問題ありませんでした。


FOX(フォックス)の標準仕様は、このボルトというかピンというのかな部品がエンドアイの部分を貫通します。お互いにベアリングのような物は存在せず、単に金属同士が擦れ合うだけの構造です。


Enduro Shock Needle Bearing Kit(エンデューロ ショック ニードル ベアリング キット)を横から見ると、中にスリーブのような物があります。


それぞれのマウンテンバイクで使うボルト(ピン)によるのでしょうが、今回の場合はマウンテンバイクに付属するボルト(ピン)の径がちょうどこのスリーブと同じだったので、Enduro Shock Needle Bearing Kit(エンデューロ ショック ニードル ベアリング キット)に付いているスリーブは使いません(右の取り外した部品)。


FOX(フォックス)純正の部品同士の組合せ。ご覧のように、本当にダイレクトに通すだけです。グリスアップが必須かと思います。


ボルト(ピン)はこのように、左右で連結されます。ボルトとユニットの隙間が、フレームの台座分になります。


Enduro Shock Needle Bearing Kit(エンデューロ ショック ニードル ベアリング キット)をバラして中身を見ると、ニードルローラーが見えます。モトクロッサーで見慣れている身としては、そそる光景です。シールするブッシュは、左右で2個ずつになります。


今回題材としたFOX(フォックス)のユニットは、上部の部品位置を変える事でマウンテンバイクの車高が変わり特性に違いが出るようなのですが、車両(シュゥィン・4バンガー)の入手経緯が特殊で説明書などがなく、適当に乗っていたのですが、これを機に、必死で当時の説明書を探しました。

結果的に、オール画像のものだけweb上で見つかり、仕方なく英字を必死で手入力し、つたない翻訳をしました。要約すると、trunnionという部品を上に上げると車高が上がり路面からのヒットは少なくなり、ヘッドアングルも立つのでハンドリングがクイックになる。下げると逆で、車高が下がり重心も落ちるので安定性が高まり、ハンドリングはアングルが寝るので鈍くなる、という事でした。今回は、基準値より少し下げ目の設置にする事にしました。

さて、次は標準の部品を取り外さなければいけません。レデューサーなるものは、再使用しないのであれば、スパナなどでガッチリ挟み込んでグリグリ回しながら外せます。ぼくは一応、当て布をして取りましたが、それでも傷は付きました(上から4番目の写真、右側のレデューサー)。そして、当初、これだけ取ればEnduro Shock Needle Bearing Kit(エンデューロ ショック ニードル ベアリング キット)が嵌るんだろう、と思っていたら違いました。中に更に何かスリーブのような物が嵌っていて、これの径がキットと同寸です。さては、これがDUという部品ですね。

更に、これもぴったりとユニット本体に埋め込まれていて、しかも出っ張りなどがないので、外すのは素人にはお手上げっぽいです。色々やってみましたが、やはり無理なので、専門店にレスキュー。近所のマウンテンバイクプロショップに電話をして、可否を尋ねました。すると、「ああ、取れるよ。あの、赤い色が付いている部品でしょ?」と即答。すぐに作業してもらう事にしました。


マウンテンバイクプロショップにて。これが専用の工具。先日の投稿でそういえば、■専用工具 Enduro Shock eye bushing replacement tool with needle driver という物も紹介しました。どうやら、これが必要だったようです。ただ、この先も落とし穴がもう1個あったので、基本的に交換作業は専門店に頼むのがベターです。


専用工具をあてがい、万力に挟みます。


万力でそぅと押していくと、


無事に(DUと言うのでしょうか)取れました。しっかり嵌っていて、専用工具なしでは絶対に取れません。要注意。


そして、次の落とし穴。DUなるものがしっかり嵌っていた、という事は、Enduro Shock Needle Bearing Kit(エンデューロ ショック ニードル ベアリング キット)自体も手では入れられないのです。やはり、専用工具で圧入する必要があります。


もし個人でやる場合、注意点がひとつ。このタイプの部品はかならずどちらかの淵が僅かに丸くなっていて、入りやすくなっています。そちらから圧入して下さい。反対側(面の立っている方)は、何かしらの文字が入っている事が多いそうです。


こちらもそっうと圧入して行って、


さあ、入りました。嗚呼、ニードルローラーの格好いい事! 個人的には惚れ惚れの光景です。


これが面の立っている側です。ENDUROと、小さく文字が入っています。なお、この状態になると当然、外側から力が掛かっていなかった時よりも径は僅かですが縮まっているので、シャフトを通すと動きがやや渋いです。

ぼくは、オリジナルで標準のグリスに加え、スリックハニーを溢れるぐらい塗って、更にトリフローVを適宜差して、相当クルクル回るようにしました。季節にもよりますが、グリスだけだと動きが渋いかもしれません。初めは固くても、乗っているうちに抵抗で温度が上がり、スムーズに動くようになる可能性もありますが。


念のため、重さの比較。Enduro Shock Needle Bearing Kit(エンデューロ ショック ニードル ベアリング キット)は、15.9g(一番内側のスリーブは抜いています)。


FOX(フォクス)純正のDUとレデューサーの組み合わせで、10.4g。やはり、僅かに重くはなります。その分の効果はあると思いますが。


蛇足で、取り付けるマウンテンバイク、シュゥィン・4バンガー。これは極端ですが、ユニット長を縮めるとBB(ボトムブラケット)部を中心に車高が下がります。


おもいっきり伸ばすと車高はかなり上がります。ヘッドアングルも当然変わってきます。


今回は説明書に書かれている中庸よりやや下げぐらい(といってもmm単位)でセットする事にします。


上側のtrunnion固定箇所を綺麗にします。ベアリングなどは一切、入っていません。


下側も綺麗にします。特に今回は新品のEnduro Shock Needle Bearing Kit(エンデューロ ショック ニードル ベアリング キット)が入りますので、入念です。


上側は、このような樹脂ブッシュがスイングアームとユニットの間に挟まります。自己潤滑性の樹脂だと思うのですが、ある意味、今のFOXのリアショック用新型マウンティングキットに近いのかもしれません。


このように嵌めて、trunnionに接します。前はグリスを塗っていましたが、新型マウンティングキット同様にノングリスで今回はいってみます。この手の部品にグリスを付けると、逆効果な事が多いみたいなので、そのためです。


Enduro Shock Needle Bearing Kit(エンデューロ ショック ニードル ベアリング キット)側も取付け出来ました。外側に2つラバーブッシュがあるので、多少の公差は問題ないようです。規定の幅よりやや短くてもOK。ガタもまったくありません。

 

という事で、取付け工程の紹介は終わりです。

さて、乗り味の変化はあるのでしょうか。それは、また後日で。その前にちょっとした動画をお届け出来ればと思います。お楽しみに。

やかん

 

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