【マウンテンバイク】マキシス(MAXXIS)始め新製品続々登場

都内で開かれた新製品内覧会の中から、マウンテンバイク関連を中心に新製品情報をお届けしたい。

掲載日/2022年10月2日  取材・写真・文/やかん

取材協力/マルイ

 都内で開かれた新製品内覧会の中から、マウンテンバイク関連を中心に新製品情報をお届けしたい。

マキシス(MAXXIS)はサイズ展開が豊富に

アセガイはサイズ展開と新仕様の2パターン。

 国内での使用率も高いであろうマキシス(MAXXIS)は、まずアセガイ(Assegai)に 27.5” と 29” にワイド幅モデルの追加が。その他、微妙な仕様違いの 4 種が加わる形に。

【NEW SIZE】

  • 27.5” x 2.60” WT(66-584) 1,095g 3C マックステラ 40PSI EXO+/チューブレスレディ 1万1,880円(10%税込み)
  • 29” x 2.60” WT(66-622) 1,170g 3C マックステラ 40PSI EXO+/チューブレスレディ 1万1,880円(10%税込み)

【NEW】

  • 27.5” x 2.50” WT(63-584) 1,050g 3C マックスグリップ 50PSI EXO+/チューブレスレディ 1万1,550円(10%税込み)
  • 27.5” x 2.50” WT(63-584) 1,045g 3C マックステラ 50PSI EXO(+がなくなっている)/チューブレスレディ 1万120円(10%税込み)
  • 29” x 2.50” WT(63-622) 1,125g 3C マックスグリップ 50PSI EXO+/チューブレスレディ 1万1,550円(10%税込み)
  • 29” x 2.50” WT(63-622) 1,030g 3C マックステラ 50PSI EXO(+がなくなっている)/チューブレスレディ 1万120円(10%税込み)
アセガイ(Assegai)は、コーナーコントロールに特に秀でているようだ。

 

ディセクター(Dissector)は、すべてのサイズに仕様違いが加わる形に。

 ディセクター(Dissector)は、非常にややこしいが僅かな仕様違いのモデルが全サイズに加わることになった。

【NEW】

  • 27.5” x 2.40”(61-584) 880g 3C マックステラ(グリップがない) 50PSI EXO+(になっている)/チューブレスレディ 1万1,550円(10%税込み)
  • 27.5” x 2.60”(66-584) 1,055g 3C マックステラ(グリップがなくなってる) 40PSI EXO+/チューブレスレディ 1万1,880円(10%税込み)
  • 29” x 2.60”(66-622) 1,120g 3C マックス 50PSI EXO+(になっている)/チューブレスレディ 1万1,550円(10%税込み)
  • 29” x 2.40” WT(61-622) 945g 3C マックス(グリップがなくなってる) 40PSI EXO+/チューブレスレディ 1万1,550円(10%税込み)
転がり抵抗を低減させているので、ドライのハイスピードコンディションでの使用に向いているか。

 

フォーキャスター(Forekaster)は、29”サイズが追加に。

 土がまとわり付くような状態でも安定したグリップを得られるという、フォーキャスター(Forekaster)。従来の 27.5” のみから 29” サイズが 2 種類追加になった。

【NEW SIZE】

  • 29” x 2.40” WT(61-622) 950g デュアル 50PSI EXO/チューブレスレディ 8,580円(10%税込み)
  • 29” x 2.60”(66-622) 1,040g デュアル 40PSI EXO/チューブレスレディ 9,240円(10%税込み)
レース用タイヤとしては位置づけられていない。

トピークからは様々なツールが追加に

ニンジャ+ツールボックスに『ミニ』版が登場。(Ninja+ ToolBox mini)

 対応するボトルケージにアダプターを介することで携行が可能なニンジャ+ツールボックスに、かなりコンパクトになった『ミニ』版が登場。

どのくらい小さいかは指との比較で解ると思う。
この小さなケースの中に最低限の工具が収まっている。

 サイズがこれだけコンパクトだと力を入れる作業は難しいと思うが、逆に入り組んだ箇所には入れやすい。7 機能あるうちの 8 mm六角レンチは、5 mmと(−)ドライバーを組み合わせて使用する。

  • 価格/5,500(10%税込み)
  • アルミ合金ボディ、クロムバナジウムツール
  • W35 x H16 x L(D)58 mm
  • 70 g

7機能ミニツール

  • 六角レンチ/2、3、4、5、8 mm
  • トルクスレンチ/T25
  • (−)ドライバー

 

ボトムブラケットの中空部に収めてしまおう、という発想のツール。BBQハイドツール。(BB Hide’n Tool)

 昨今のBIKEでは空いていることが当たり前のアノ部分に入れてしまおう、という発想のコンパクトツール。個人的に抜けてしまわないか、すこし不安にはなったが場所の有効活用という考え方ではアリなのかもしれない。

  • 価格/7,480円(10%税込み)
  • アルミ合金ボディ、エンジニアリンググレードポリマーボディ、クロムバナジウムツール
  • シマノGRX、デオーレXT、SLX、スラム XX1、X01 イーグルDUB、FSA 中空カーボンクランク対応
  • 直径部 124 mm 以上、内径Φ 18.5 〜 20 mm、Φ 20 〜 25 mmの中空スピンドルに対応
  • ダストキャップ付き
  • W25 x H25 x L(D)130 mm
  • 82 g

チェーンツール

  • シングルスピード〜 13 速、スラム フラットトップチェーン対応
  • チェーンフック

7機能ミニツール(ニンジャ+ツールボックスミニと同じ物)

  • 六角レンチ/2、3、4、5、8 mm
  • トルクスレンチ/T25
  • (−)ドライバー

 

ハンドル部に工具を入れてしまおう、という発想は同社では従来からあったが、その発展形。チューブレスリペアキットがあるのが時代か。プラグツールマウンテンプロ(Plug’n Tool mountain Pro)と、プラグツールマウンテン(Plug’n Tool mountain)。

 ハンドルバーに収納し、必要な時だけ取り出して使える、MTB向けツール。ビットキット、チューブレスタイヤリペアキット、チェーンツール、チェーンフックを搭載。(プラグツールマウンテンプロ)
 価格は、1万1,000円(10%税込み)。

 プラグツールマウンテンは、チェーンツールとチェーンフックが含まれない。7,480円(10%税込み)。

 

アデプト(ADEPT)のヘルメットは注目

参考出品だがハチ張りに見えにくいシルエットが秀逸な、アーバンスポーツヘルメット(URBAN SPORT HELMET)。販売予価、7,150円(10%税込み)。
試しに被ってみたところ。この『キノコ具合のなさ』は特筆すべき点だと思った。

 どんな自転車に乗る時もヘルメットが忌避される最たる原因のひとつが、あのハチが張ってキノコシルエットになることではないだろうか。このアデプト(ADEPT)のアーバンスポーツヘルメット(URBAN SPORT HELMET)はそれが限りになく抑えられていて、日常使い、通勤などシーンを選ばず選択肢のひとつに上げたいと思った。

 最新のテクノロジーは付いていないが、事故時の頭部を損傷する確率は明らかで、それは一般道をクルマなどと一緒に走っている時のリスクはさらに増す。筆者も過去に交通事故で救急隊員から「ヘルメットは被っていなかったんですね?」と問われたことがある程で、これはぜひ製品化をしてもらいたいと思った。

現状、6色のサンプル展示だった。

 

アジャスターを設けたボトルケージ、オールパーパスケージ(All-Purpose Cage)。
しなりの大きなカーボン製だとかなりのサイズに適合するが、ガッチリホールドするまでには至らない。そこを解消する製品。

 アデプトのオールパーパスケージ(All-Purpose Cage)は、締め付け可能なバンドを設けることで様々なサイズの丸系の物をしっかり固定できるようにしたアイディア商品。対応ボトル径は、Φ 51 〜 120 mmとなっている。

  • 価格/2,860円(10%税込み)
  • POM、ナイロンボディ
  • 適応ボトル外径/Φ 51 〜 120 mm
  • W70 〜 115 x H165 x L(D)80 〜 160 mm
  • 60g

 

チューブレスを導入するかどうかの分水嶺

 今回、レース車両のバンシー(banshee)が展示されているのと同時に、塚本 岳選手が会場にいて、現役ライダーに会うのが久しぶりなのでチューブレスタイヤの使い分けについてなど訪ねてみた。

 展示車両は当然、前後ともチューブレスになっていたが、チューブドとの使い分けは未だに個々の考え方や環境にもよるのではないか、という私見であった。というのが、チューブレス化しているとシーラントがタイヤ内にあるのでチューブレスからチューブドへの作業は非常に面倒。かといって、山中では一気に加圧できるような空気入れがないとチューブレスのビードは上がらないので、そこでお手上げ。常設コースの富士見パノラマリゾートのような場所ならば、パンクしたのならば下まで押して降りてくる方法もあるが、トレールでの山中であったらそうはいかない。

 対策品のコアも何社からも出ているが、これの使用も個人でかなり分かれるようで、そうすると一発勝負のレースならばチューブレスはありだけど、1日山中を走るような使い方ではチューブレスの選択が難しい状況も出るのではないか、とのことだった。

 先日もある漫画家のツイートで、パンクをしてずっと押しているROAD乗りに遭遇し声を掛けたのだが、漫画家はチューブレスタイヤ、パンクをしたひとはチューブドで結局、何も出来ずに別れてしまった、という話しがあった。今後はこういうシーンも多く起こってくるかもしれないということだ。

 何となく聞いてみた話しの内容だったのだが、案内、重たい中身になってしまった。

 

 パンクしなければそれでいい、と考えるかもしれないが先日、山口県から急遽会場がパルコール嬬恋リゾートに変更になった全日本選手権では、案外、パンク車が続出。チューブ選択の難しさを突きつけられたような気がした。

 なお、バンシー(banshee)はマルイから購入可能で半年に1回のスパンで台湾生産されているので、タイミングが合えばすぐに手に入るし、そうでなければしばらく待つ体制だという。レジェンド(Legend)、カッコいいんですよね。

 

END

【マウンテンバイク】今シーズンはシューズに拘ってみませんか?(クランクブラザーズ&FLR)

掲載日/2021年7月28日  取材・文/やかん
取材協力/ライトウェイプロダクツジャパン

※お断り:
掲載時期を早める都合、随時、追加していくかたちにしています。

 趣味であるマウンテンバイクの世界は、ここ数年での進化がさらに著しく、また『競技』という側面でも多様性がより拡張しているように感じます。
 そんな中ですが、BIKE とライダーの重要な接点である箇所は変わらず、グリップとサドル、そしてペダルになります。それらも個々に進化や新しい拡がりを見せていますが、そのお仲間である専用のシューズについて、気鋭 2 社の日本発売がありました。( クランクブラザーズ & FLR )

 本稿を執筆時、野山の緑は深くなり、マウンテンバイクの楽しさが発揮されるシーズン入り口。その専用シューズたちを紹介しますので、今年はすこしマッチョな足下にして遊んでみませんか?

独自のビンディングシステムが特徴の『クランクブラザーズ』

 独自性を持ち、デザイン性にも富んだマウンテンバイク用のパーツを多くリリースしているブランド、それがクランクブラザーズ( Crankbrothers )です。ペダルとシューズを専用の金具で固定してしまうビンディングシステムについては、古くから、一般流通量の多いシマノ製とは一線を画するペダル(と金具)を発売しています。

 今回、満を持しての登場となった専用のシューズ群は、基本的にはそれらクランクブラザーズ製のビンディングペダル(と金具)にジャストフィットするよう作られた物になります。もっとも、他社ビンディングシステムでも使えるようになっているので、今現在クランクブラザーズのシステムを使っていなくともこれらシューズを組み合わせることは可能です。

 種類が多いので、写真を交えながら紹介していきましょう。

豊富な展開となったクランクブラザーズのライディング用シューズたち。
豊富な展開となったクランクブラザーズのライディング用シューズたち。

【 MALLET シリーズ ビンディングタイプ 4 種 】


『 Match Box 』を採用し、様々な MTB ペダルに適応するビンディングペダル用シューズ。
BOA、ストラップ + シューレース、エンデューロ向けシューレース、ダウンヒル向けシューレースの 4 種類をラインナップ。

1.<マレットE ボア(MALLET E BOA)

マレットE ボア 2万7,280円
マレットE ボア 2万7,280円

価格/2万7,280円(税2,480円込)
サイズ( 4 展開)/25 cm 、26 cm 、27 cm 、28 cm
カラー( 1 色のみ)/ブラック-ゴールド/ブラックアウトソール

マレットE ボア 2万7,280円
マレットE ボア 2万7,280円
マレットE ボア 2万7,280円
  • エンデューロレースをメインターゲットに据えた、クランクブラザーズ一押しの MTB シューズ。トレイルライドにも。
  • 微調整が効き、確実な締め心地を提供する BOA システム採用。
  • 歩行時も快適なように、最適化された角度とパターンのつま先とカカトを持つソール形状を採用。
マレットE ボア 2万7,280円
マレットE ボア 2万7,280円

 編集部評:すこし地味かもしれませんね。

2.<マレットE スピードレース(MALLET E SPEEDLACE)

マレットE スピードレース 2万2,880円
マレットE スピードレース 2万2,880円 ブラック-シルバー/ブラックアウトソール
マレットE スピードレース 2万2,880円 グリーン-ブルー/ガムアウトソール

価格/2万2,880円(税2,080円込)
サイズ( 4 展開)/25 cm 、26 cm 、27 cm 、28 cm
カラー(全 2 色)/ブラック-シルバー/ブラックアウトソール、グリーン-ブルー/ガムアウトソール

マレットE スピードレース 2万2,880円 グリーン-ブルー/ガムアウトソール
マレットE スピードレース 2万2,880円 ブラック-シルバー/ブラックアウトソール
  • エンデューロレースをメインターゲットに、トレイルライドにも使えるクランクブラザーズ一押しのオールラウンド MTB シューズ。
  • 足にフィットするシューレースタイプ。ストラップが素早く確実な締め心地を提供。
  • シューレースの絡みつきを防止するための、収納用メッシュポケット付き。
  • 歩行時も快適なように、最適化された角度とパターンのつま先とカカトを持つソール形状を採用。
マレットE スピードレース 2万2,880円 ブラック-シルバー/ブラックアウトソール
マレットE スピードレース 2万2,880円 グリーン-ブルー/ガムアウトソール
マレットE スピードレース 2万2,880円 グリーン-ブルー/ガムアウトソール

 編集部評:BOA なしバージョン。すこし目立つ色が選べます。

3.<マレットE レース(MALLET E LACE)

マレットE レース 1万9,580円
マレットE レース 1万9,580円


価格/1万9,580円(税1,780円込)
サイズ( 4 展開)/25 cm 、26 cm 、27 cm 、28 cm
カラー( 1 色のみ)/ブラック-ブルー/ブラックアウトソール

マレットE レース 1万9,580円
マレットE レース 1万9,580円
  • エンデューロレースをメインターゲットに、トレイルライドにも使えるクランクブラザーズ一押しのオールラウンド MTB シューズ。
  • 素早く締めつけられる丸紐のシューレースタイプ。絡みつきを防止するための、収納用メッシュポケット付き。
  • 歩行時も快適なように、最適化された角度とパターンのつま先とカカトを持つソール形状を採用。
マレットE レース 1万9,580円
マレットE レース 1万9,580円

 編集部評:これも地味ですが。『 E 』はエンデューロの E のようですね。『丸紐のシューレースタイプ』とは、普通のヒモのことです。

4.<マレット レース(MALLET LACE)

マレット レース 1万9,580円
マレット レース 1万9,580円 ブラック-レッド/ブラックアウトソール
マレット レース 1万9,580円 ネイビー-シルバー/ガムアウトソール


価格/1万9,580円(税1,780円込)
サイズ( 4 展開)/25 cm 、26 cm 、27 cm 、28 cm
カラー(全 2 色)/ブラック-レッド/ブラックアウトソール、ネイビー-シルバー/ガムアウトソール

マレット レース 1万9,580円 ブラック-レッド/ブラックアウトソール
マレット レース 1万9,580円 ネイビー-シルバー ガムアウトソール
  • クランクブラザーズが創りあげた究極のダウンヒル競技用シューズ。
  • ダウンヒル向けの特長として、ソールにはクリート位置を深めに設定した『 RACE ZONE 』を採用。コントロール性を高め、安定性を保ちます。
  • 一般的なシューズよりもクリートボックスを 5 mm 奥へセットできるので、セッティングの幅が広がり、より踏みやすくなります。
  • 素早く締めつけられる丸紐のシューレースタイプ。絡みつきを防止するための、収納用メッシュポケット付き。
マレット レース 1万9,580円 ブラック-レッド/ブラックアウトソール
マレット レース 1万9,580円 ブラック-レッド/ブラックアウトソール
マレット レース 1万9,580円 ネイビー-シルバー/ガムアウトソール

 編集部評:高速でセクションに突っ込むダウンヒルなのに BOA ではなく紐を選択しているのが、興味深いです。『丸紐のシューレースタイプ』→普通のヒモ。

マレット レース 1万9,580円 ブラック-レッド/ブラックアウトソール
マレット レース 1万9,580円 ネイビー-シルバー/ガムアウトソール

■マレットモデル共通

  • ビンディングペダルのために開発された低摩擦・高弾力の MC1 コンパウンド複合ラバーソールを採用。
  • 堅牢なクリップインエリアはフリクションを抑えてビンディングの着脱を容易にし、効率よくパワーを伝えます。
  • クリートボックスに付いた傾斜は、クリートキャッチを簡単にし、同時に泥を排除します。
  • クランクブラザーズペダル用のクリートとシムが付属します。クランクブラザーズのビンディングペダルをお持ちであれば、すぐに使えます。
  • EVA ミッドソールが不要なショックを吸収し快適な履き心地を生み出します。
  • アッパー部のメッシュウィンドウが通気性を保ち、足の蒸れを逃がします。 → 編集部評:雨だと濡れる注意です。
  • パッド付タンが甲を保護します。
  • つま先はポリウレタンで補強されており、摩耗を防ぎます。
  • 隠れたアイレットが耐久性ばかりではなくシンプルなカッコよさを引き立てます。
  • 足が抜けやすい踵部分に付けられたドットで、靴と足のグリップを向上させ優れたホールド性を実現。
踵部分に細かいドットが入っているのがご覧いただけるかと。

 

Match Box(マッチボックス)について

自社ペダルとの組み合わせで設計されている、独自機構である『マッチボックス(Match Box)』。


Match Box は、最適な接点を提供するため、ペダルとシューズを統合されたひとつのシステムとする設計アプローチ。シューズとクリートとペダルをマッチさせ、一体感のあるライディングを可能にします。
新品の状態ではクランクブラザーズ純正のクリート + シム 1 枚。厚みのある他社製クリートでは、クリートのみ取付で最適な状態になります。使用に伴って靴底が減っても、シムを抜くことでクリートの篏合を最適な状態に保ちます。
 編集部評:つまり、この機能はクランクブラザーズでの組み合わせのみ? ▶ 代理店の回答:「ご指摘の通り、クランクのクリートはやや薄いため、シマノクリートはシム無しで取付になるようです。クランクのペダルの設計思想としては『ペダルとシューズの密着度を追求する』というコンセプトなのでソールの減りが生じたら、シムを抜いて密着度を上げる調整になるようです」とのこと。

ダウンヒル用シューズ “ マレット レース ” では、マッチボックス( Match Box )に加えクリート位置を深めに設定した『レースゾーン( RACE ZONE )』を採用。

【 STAMPシリーズ フラペ用 3 種 】

汎用性が高く使いやすい、スタンプシリーズ。


ダウンヒル、トレイル、エンデューロ、BMX、そしてカジュアルなサイクリングまで幅広く対応するフラットペダル用。
STAMP ペダルに最適化するようにソールを開発した、クランクペダルファン待望の MTB / BMX 用シューズ。
BOA、ストラップ + シューレース、シューレースの 3 種類をラインナップ。

フラットペダル用のスタンプは、外観はマレットと差異なく見えるが、カラー展開が多くなる。

1.<スタンプ ボア(STAMP BOA)>

スタンプ ボア 2万5,080円
スタンプ ボア 2万5,080円


価格/2万5,080円(税2,280円込)
サイズ( 4 展開)/25 cm 、26 cm 、27 cm 、28 cm
カラー( 1 色のみ)/ブラック-ゴールド ブラックアウトソール

  • フラットペダルユーザー待望の、BOA フラットペダルシューズ。
  • 微調整が効き、素早く確実な締め心地を提供する BOA システムを採用。

編集部評:やはりやや地味な印象。トップモデルゆえ?

2.<スタンプ スピードレース(STAMP SPEEDLACE)>

スタンプ スピードレース 2万680円 グリーン-オレンジ/ブラックアウトソール
スタンプ スピードレース 2万680円 グレー-レッド/ブラックアウトソール


価格/2万680円(税1,880円込)
サイズ( 4 展開)/25 cm 、26 cm 、27 cm 、28 cm
カラー(全 2 色)/グリーン-オレンジ/ブラックアウトソール、グレー-レッド/ブラックアウトソール

スタンプ スピードレース 2万680円 グリーン-オレンジ/ブラックアウトソール
スタンプ スピードレース 2万680円 グレー-レッド/ブラックアウトソール
  • 足にフィットするシューレースタイプ。ストラップが素早く確実な締め心地を提供。
  • シューレースの絡みつきを防止するための、収納用メッシュポケット付き。
スタンプ スピードレース 2万680円 グリーン-オレンジ/ブラックアウトソール
スタンプ スピードレース 2万680円 グレー-レッド/ブラックアウトソール
スタンプ スピードレース 2万680円 グリーン-オレンジ/ブラックアウトソール
スタンプ スピードレース 2万680円 グレー-レッド/ブラックアウトソール


 編集部評:個人的に良いカラリングと思います。

3.<スタンプ レース(STAMP LACE)>

スタンプ レース 1万6,280円 ブラック-シルバー/ガムアウトソール
スタンプ レース 1万6,280円 ネイビー-シルバー/ガムアウトソール
スタンプ レース 1万6,280円 ブラック-レッド/ブラックソール


価格/1万6,280円(税1,480円込)
サイズ( 5 展開)/25 cm 、26 cm 、27 cm 、28 cm 、29 cm
カラー(全 4 色)/ブラック-シルバー/ガムアウトソール、ネイビー-シルバー/ガムアウトソール、ブラック-レッド/ブラックソール、ホワイト/ホワイト/ガムアウトソール(ファビオ・ヴィブマー シグネチャーエディション)

スタンプ レース 1万6,280円 ブラック-シルバー/ガムアウトソール
スタンプ レース 1万6,280円 ネイビー-シルバー/ガムアウトソール
スタンプ レース 1万6,280円 ブラック-レッド/ブラックソール
スタンプ レース 1万6,280円 ブラック-シルバー/ガムアウトソール
  • カジュアルなサイクリング用シューズとしてもおすすめのシューレースタイプ。丸紐が素早い締付けを可能にします。 → 編集部評:一部、従来の四角タイプだが? ▶ 代理店の回答:ファビオ・ヴィブマー シグネチャーモデル(ホワイト/ホワイト)のみ平紐(黒の替え紐付属)。
  • シューレースの絡みつきを防止するための、収納用メッシュポケット付き。
スタンプ レース 1万6,280円 ネイビー-シルバー/ガムアウトソール
スタンプ レース 1万6,280円 ブラック-レッド/ブラックソール


 編集部評:突然の気合展開。それもその筈、MTB・バイクトライアル界のスーパースター ファビオ・ヴィブマー(Fabio Wibmer)使用モデル。

スタンプ レース 1万6,280円 ホワイト/ホワイト/ガムアウトソール(ファビオ・ヴィブマー シグネチャーエディション)
スタンプ レース 1万6,280円 ホワイト/ホワイト/ガムアウトソール(ファビオ・ヴィブマー シグネチャーエディション)
スタンプ レース 1万6,280円 ホワイト/ホワイト/ガムアウトソール(ファビオ・ヴィブマー シグネチャーエディション)
スタンプ レース 1万6,280円 ホワイト/ホワイト/ガムアウトソール(ファビオ・ヴィブマー シグネチャーエディション)
見事なフリップをメイクする、ファビオ・ヴィブマー(Fabio Wibmer)選手。

■スタンプモデル共通

  • STAMP ペダルの形状に合うよう最適化されたペダルエリア。
  • アウトソール部の MC2 コンパウンドは優れたピンの食い込みとグリップを提供。耐久性も優れています。
  • 歩行時も快適なように、最適化された角度とパターンのつま先とカカト。
  • ペダリングパワーを最大限伝える硬質なソール。 → 編集部評:優れたピンの食い込みとグリップ硬質なソールが相反するように受け取れるが? ▶ 代理店回答:「『ライディングに要求される要素を満たした適度なソール剛性』という感覚でしょうか。ここは非常によくできた部分だと思います」「もちろん材質がゴムですので、カーボンのような硬さのソールではなく、歩行も特に問題ありません。履いて歩行した感想ですが、ソールの柔らかいウォーキングシューズに比べると少し硬さは感じますが、長時間履いても疲労する程ではないように感じました」
  • EVA ミッドソールが不要なショックを吸収し快適な履き心地を生み出します。
  • アッパー部のメッシュウィンドウが通気性を保ち、足の蒸れを逃がします。
  • パッド付タンが甲を保護します。
  • つま先はポリウレタンで補強されており、摩耗を防ぎます。
  • 隠れたアイレットが耐久性ばかりではなくシンプルなカッコよさを引き立てます。
  • 足が抜けやすい踵部分に付けられたドットで、靴と足のグリップを向上させ優れたホールド性を実現。
スタンプも踵部分に細かいドットが入って、踵抜けを防止する。

でも、メジャーなの?

 さて、ここからはクランクブラザーズのビンディングシステム一般について、すこし触れておこうと思います。同社のビンディングは、基本的にオフロードライディングのマウンテンバイクでの需要が主ですが、レースシーンというよりか、山に分け入るトレイルライディングでの支持者が多いです。
 これは他社製に比べ、クリート(シューズに付く金具)周辺に泥が酷くこびりついてもペダル側の金具がしっかりとキャッチしてくれる、という大きな利点があるからです。かつてはTIME(タイム)のビンディングシステムが同じキャラクターを持ち、降車が付き纏うシクロクロス(当時、国内ではマウンテンバイクでの出走者も多かった)では、やはり圧倒的な支持を得ていました。

クランクブラザーズのビンディングペダルの代表モデルと言えば、こちら。特異な形状が目を引く、エッグビーター(EGG BEATER)シリーズ。クリートを捉える金具が剥き出しな点とキャッチが4面にあることから、コンディションを問わず確実な固定を得られる。


 現在の華やかなレースシーンではあまり見掛けないクランクブラザーズのビンディングシステムですが、ワールドクラスのダウンヒルではまず足を強く地面に着くことはそれほどありませんし、クロスカントリーもかなりの高速レイアウトになり、押し担ぎのような様相はなくなりました。つまり、スタートしたら最後、ゴールするまでペダルからシューズを外すことが昨今はないのです。
 また、スポンサードの関係もあると思います。同社は、アメリカのブランドによくある、『賑やかになったらどこかに売却する』や『斜陽になった途端、どこかに買収される』という話しを聞きません。派手なスポンサー活動をするのではなく、堅実にビジネスをおこなっているのかもしれません。
 ですから、「あんまりメジャーなイメージないやー」や「ワールドカップで見掛けないよ」みたいな印象で倦厭するのは、もったいないと思います。自分が知っているトレイルライディングを楽しんでいるマウンテンバイクユーザーのほとんどは、実際、クランクブラザーズのビンディングシステムを愛用しています。雨が多い日本ですので、やはりその理由は「泥が詰まってもしっかり嵌まる」、だそうです。

 他社に比べ、クリートを掴む感覚が「ぐにゃり」らしいですが、いつまでも取れないクリートの泥と格闘することを考えれば、慣れの範疇だと思います。

〜以降、FLR 社シューズの紹介へ続きます。お楽しみに。(やかん)

【スペシャライズド】マウンテンバイク展示試乗会 Trail Days 2020 クイックレポ。※随時更新

掲載日/2020年11月5日  取材・写真・文/やかん

※お断り:
掲載時期を早める都合、随時、追加していくかたちにしています。

スペシャライズド・ジャパンが、多くのマウンテンバイクを試乗体験できるイベント、Trail Days(トレイル デイズ)2020 を開催。時期的に 2021 年モデルもいくつか用意されるということで、足を運んでみた。ショート形式で、印象を書きたいと思う。

 試乗コースは、Ninja Trail。(神奈川県小田原市)

スペシャライズド ロックホッパー エキスパート 29(2021)

SPECIALIZED Rockhopper Expert 29 / ロックホッパー エキスパート 29(2021)/12万6,500円(税¥11,500込み)

試乗モデルは、S サイズ。価格とパッケージングが、この日、試乗コースにもっともマッチしたモデル。
かつてのスペシャライズドの汎用BIKEといったらスタンプジャンパーという印象であったが、今はこのロックホッパーがその役割を担っているよう。ジオメトリーもハンドリング特性も、とにかく癖がなく、初めて走った湿ったトレイルを不安なく走れた。すべてのバランスが良い。
特に、次に紹介するチゼルが履くタイヤより、ロックホッパーが標準装備する Ground Control 29 x 2.3″ のほうがグリップ力があり、それでいて舗装路で重たい訳でもなかったのが印象的。(ブロックパターンは広めで、ノブも高い)
日本ではつい、『くだり性能』をアピールしがちだが、本来の「路面を選ばずどこでも自由に走れる」万能さがこの値段で手に入れられるのは、大きいと思う。
個人的に、色はこちらの『サテンシルバーダスト/ブラックホログラフ』が好み。

スペシャライズド チゼル コンプ(2021)

SPECIALIZED Chisel Comp / チゼル コンプ(2021)/19万8,000円(税¥18,000込み)

試乗モデルは、XS サイズ。勝てるアルミフレーム XC(クロスカントリー)BIKE を目指したそうで、D’Aluisio Smartweld Technology(ダルージオ・スマートウェルド製法)がその鍵という。
フロントフォークの沈み込みがやけに深く、ポジションに違和感あったのだが、初めの 1 本はエアの抜き過ぎ。圧を高めた 2 本めは、移動区間の舗装路でロックしたのを忘れ丸々走りきり、「サスペンションいらないかも」、という印象。本稿執筆時に、XS モデルは 80 mm トラベルであることが解る(現地では、100 mm と回答された)。個人的には、ここを改善したい。
それと、タイヤは、完全なレースターゲットなら標準の Fast Trak 29 x 2.3″ でもありかもしれないが、汎用性を取るなら Ground Control 29 x 2.3″ が良い。もしくは、Fast Trak をチューブレス仕様にして、低圧で攻めるか。Fast Trak 29 x 2.3″ はいわゆる、『ヤスリ目テイスト』のトレッドなので、湿った急斜面での登りは技量が要求される。
なお、グレード違いで下位モデルのチゼルが安いのだが(16万5,000円)、昔流行ったキャンディーレッド テイストに似た『グロスレッドティントブラッシュド/ホワイト』が魅力なので、色で選ぶとこちらになる。
それと、カーボンほどの軽さは感じなかった。

スペシャライズド ロックホッパー スポーツ 27.5(2021)

SPECIALIZED Rockhopper Sport 27.5 / ロックホッパー スポーツ 27.5(2021)/6万8,200円(税¥6,200込み)

試乗モデルは、XS サイズ。イベント当日の試乗車受け取りの広場からトレイルまでのアプローチには、出てまもなく舗装はされているが急な登り坂があり、そこでいきなりリアの変速が不調。値段相応なのか、当日の整備が不良なのか。(後日の仕様確認で、スプロケット/カセットはやや気になる。)
トレイルに入ると、今度はブレーキの効きが前後とも弱い。これは、レース系車両に乗り続けての違和感なので、一般的には問題ないだろうが、オフロードに慣れてきたら槍玉に上がる。
タイヤは良い。細かな調整ができないフロントフォークも、本機で挑める速度域なら不満は感じない。
なにより、フレームが小さい、価格が安い。色も、個人的には可愛くて好き。
THE マウンテンバイクを「買ってみたい」、「乗ってみたい」、という入り口としては好適。
この値段から本格 BIKE がないと、やはり一般的にはキツイ。家族で揃えようとしたら、最低でも 2 台は必要になるのだから。(大まか 7 万円 × 2 で、14 万円が発生。)
老舗の良心が詰まった 1 台だと思う。

スペシャライズド デモ レース(2021)

SPECIALIZED Demo Race / デモ レース(2021)/72万6,000円(税¥66,000込み)

試乗サイズは、S2 サイズ(スペシャライズド独自表記)。生粋のダウンヒルレーサーで、当たり前だがトレイルまでのアプローチはほぼ地獄。リフトなどを使ったゲレンデダウンヒルが、完全なターゲット。
そのため、この日の試乗コースとの相性は微妙。特に、フロントタイヤが外側に流れる(滑る)感触が酷く、この日乗ったどの BIKE よりも恐怖を感じるし、スピードが出せない。
(補足として、フロント:Butcher BLCK DMND, 29 x 2.3″ 、リア:Butcher BLCK DMND, 27.5 x 2.3″ という、前後異径仕様。)
現地で出せるセッティングは大まか、スタッフのほうで行っているが、スピード域、ヘッドアングルの寝ぐあい、コースの斜度など、どれもが噛み合わなかった印象。
ただし、ちょうど同日、ポルトガルのロウザンで開催された『 2020 UCIマウンテンバイクワールドカップ』で、ファクトリーライダーのロイック・ブルーニ選手が優勝しているので、性能が良いことは確か(足回りのパッケージ違いはあるが、過去にも幾度も勝っている BIKE )。

ロウザンで開催されたUCIマウンテンバイクワールドカップで勝利を収めた、ロイック・ブルーニ。ただし、サスペンションを中心に、足回りが大きく異なる。
©Red Bull Content Pool

完全なコンペマシンなので、しかるべき場所でしかるべきセッティングの上、練習も含め、走り込めば真価は発揮できる筈。
ちなみに、とんでもない値段に感じられるだろうが、ひとときの高騰期に比べると、これでも入手しやすくなった価格。

スペシャライズド スタンプジャンパー エキスパート(2021)

SPECIALIZED Stumpjumper Expert / スタンプジャンパー エキスパート(2021)/58万3,000円(税¥53,500込み)

試乗モデルは、S2 サイズ(スペシャライズド独自表記)。本機は、煩雑化が進んだマウンテンバイクのカテゴリーに於いて、スペシャライズドでは『トレイル』の括りになる。
量産化初期のマウンテンバイクの多くは “ クロスカントリー ” カテゴリーに位置し、“ トレイル ” は現代ではそれに代わり、もっとも汎用性を持った BIKE と言える。
同社でも、「最高のトレイルバイクとは、軽く、タフで、登坂性能に優れていながら、激しい下りのセクションをしっかり操作して走れるバイク。」「トレイルで出くわすあらゆるセクションに挑めるバイクをお探しなら、ここで見つかります。」と語っている。

その中で、この『スタンプジャンパー』はスペシャライズドが古くから持つモデル名で、1981 年に登場した世界初の量産マウンテンバイクに冠されたモデル名でもある。今回の試乗イベントの中で、これと Stumpjumper EVO のみ “ 当日試乗受付 ” だけという特例で、試乗も一枠 30 分と他車の半分となっていて、「より多くのひとに乗ってもらいたい」という代理店の意気込みが覗えた。

ところが、午前と午後、都合 1 時間のライドでの印象は、極めて不良。特段不満は感じないのだが、際立っての特徴や惹かれるポイントが残らない。価格も考えると、『この BIKE でしか得られない何か』は、どこにも見付けられなかった。値段は倍するが、2019 年に乗った S-Works Enduro のほうが、圧倒的な魅力と所有欲を満たせて、「これは是非とも買いたい」、という頭一つ飛び抜けた性能を持っていた。

S-Works Enduro carbon 29 / Sワークス エンデューロ カーボン(2020)/106万4,800円(税込)

とんでもない値段であることは事実だが、それだって、『スタンプジャンパー』も “ S-Works ” になるとほぼ同じ値段がする。(S-Works Stumpjumper は、115万5,000円 / 税込)
当時との落差が、値段だけとは思えない。それと、実際に現地でもそういうシチュエーションに遭遇したが、この形状のフレーム( Stumpjumper )は『担ぎ』には圧倒的に不向きで、ここへの不満も大きい。
スタンプジャンパーとエンデューロ、それに各モデルに用意されるエヴォについて、追加の考察があるので、後日、お知らせしたい。

複雑なシリーズ構成をすこし整理したい

スタンプジャンパー エキスパートまで書き連ねてきて、ふと、各モデルの住み分けが解らなくなってきたのだ。実際に乗ると、新生スタンプジャンパーの立ち位置が不明だし、個人的にはエンデューロに軍配が上がってしまう。
さらに、それぞれには、エヴォという派生モデルも存在する。しかし、メーカーとしては特に今シーズン(2021年)は、『スタンプジャンパー』をプッシュしたい筈なのに、そこが読み解けない。
販売店や、もっと多くの乗車経験を持つユーザーなら解るのかもしれないが、ここは整理の意味で、一度、国内代理店に尋ねてみることにした(電話で)。その結果が、以下である。

大まかは、これを見てもらえれば解ると思う。一部、「?」になっているのは、この整理を済ませてから画像を添付してメールで認識の再確認をしたのだが、無反応。よって、この説明は、あくまで
『電話口でのやりとりに於いて聞けた、筆者が受け取った理解の範囲』
と捉えてもらいたい。メーカー 100% お墨付き情報ではない。(確実性を担保したかったのだが、延々、回答が返ってこないので)

もちろん、ここまでに書いた試乗の印象は、一個人のモノである。当然、これが万人に当て嵌まることはない。
仮に素性の感じ方は一緒であっても、介在する部品点数が多いので、各部の調整や変更で印象を変化させることはできる。
「メーカーの意図をこう感じたひともいるのか」、と捉えてもらえれば幸いである。

スペシャライズド エピック エヴォ エキスパート(2021)

SPECIALIZED Epic EVO Expert / エピック エヴォ エキスパート(2021)/72万6,000円(税¥66,000込み)

※後日

ダート&モト編集部
サトウハルミチ(やかん) Harumichi Sato

東京都生まれ千葉県育ちで、身長 156cm の mini ライダー。紙媒体の編集を長く経験した後、2012 年 4 月から初めて WEB マガジンに携わる。戦車から航空機まで無類の乗り物好きで、特に土の上を走る四輪・二輪に目がない。競争事も好きで、マウンテンバイク/モトクロスはレース経験あり。モーターサイクル/スポーツサイクル以外にフィルムカメラ、ホームオーディオ、クルマ、紙の読書(恩田 陸先生の大ファン)、プラモデルが大好きで、住まいはモノで溢れている。特技は、引き落としの滞納。マウンテンバイクは、オーバーサイズコラムの 26 インチばかりを 6 台所有( + BMX 1 台)。

【マウンテンバイク】2020年でも買える折り紙付き26インチタイヤ(MTBタイヤカタログ その2)

新たに取材ができましたので、追加のマウンテンバイク用 26 インチタイヤを紹介します。(MTBタイヤカタログ&ガイド)

掲載日/2020年3月15日  取材・写真・文/やかん
取材協力/サイクルパーツ合同展示会、井上ゴム工業、パナレーサー、マルイ

 

 予想外に好評でした 1 回目の実力派 26 インチタイヤ特集。あれから新たに取材ができましたので、追加のマウンテンバイク用 26 インチタイヤを紹介したいと思います。

 今回は、ほとんどが日本ブランド & 国内生産なので、ある意味、国内の土質に合っているのではないでしょうか?

 

アイアールシー( IRC )

 あとに上げるパナレーサーと合わせて、古くから日本のスポーツサイクル用タイヤの、特にレースタイヤの能力向上を牽引してきた片翼。最大の違いは、IRC はモーターサイクルのタイヤも多く手掛けていること。特にオフロード分野には強く、その意味でもマウンテンバイク用タイヤに寄せる期待と信頼は大きい。開発陣での、自転車とモーターサイクルの情報共有はあるようだ。


◇ミトス XC(MYTHOS XC)

アイアールシー(IRC) ミトス XC(MYTHOS XC)サイズ比較

 まず、この時世に幅違いで 3 種類ラインナップしていることを称賛したい。古くからある、クロスカントリーレースに於ける定番タイヤで、サイズ展開はその名残とも言える。メーカー曰く、「XC レースで勝つ!」ことを至上タスクとして開発されたレース直系のモデル。
 センターからショルダーのブロックを 2 段形状にして、剛性と耐摩耗性をキープしたままに小型・軽量化。それでいて、グリップ性能と耐パンク性能を疎かにはしていない。
 昨今の高速系コースでは太めをチョイスしたくなるが、後輪のみ軽さを狙って細めを履く、というのもひとつ。ブロックパターンが各サイズごとの専用設計になっていて、それぞれのパフォーマンスを最大限に引き出せるよう配置を最適化しているとのことなので、レース用途では事前のテストをお勧めしたい。

サイズ/26 × 1.95
ETRTO/53 – 559
コンパウンド/表記はないが、従来から変更なし
重量/525g

アイアールシー(IRC) ミトス XC(MYTHOS XC)

サイズ/26 × 2.10
ETRTO/57 – 559
コンパウンド/表記はないが、従来から変更なし
重量/595g

アイアールシー(IRC) ミトス XC(MYTHOS XC)

サイズ/26 × 2.25
ETRTO/60 – 559
コンパウンド/表記はないが、従来から変更なし
重量/610g
価格/5,060円 / 共通(10%税込み)
すべて、折り畳み可能

 


◇ミブロ – X(MIBRO – X)

アイアールシー(IRC) ミブロ-X(MIBRO-X)

 オールラウンド特性のマウンテンバイク用タイヤである『ミブロ』をベースに、さらにエキストリームな使い方(IRC では“アソビ”と表現)に対応させた、アドバンスドグレード。従来品であるミブロのパターンを徹底的にチューンナップし、ハードパックな路面でも音を上げない剛性を得た。グリップ性能にも優れる。
 なお、2.40 サイズより 2.25 の方が重いのは、タイヤ内部の構造が違うため。2.25 サイズには、ビード部にゴムを入れてこの付近の強度を持たせたブレーカーが使われている。

サイズ/26 × 2.25
ETRTO/60 – 559
コンパウンド/表記はないが、従来から変更なし
重量/875g

サイズ/26 × 2.40
ETRTO/100 – 559
コンパウンド/表記はないが、従来から変更なし
重量/770g
価格/5,060円 / 共通(10%税込み)
どちらも、折り畳み可能

 


◇ブリロ(BRILLO)

アイアールシー(IRC) ブリロ(BRILLO)

 マウンテンバイクのルックスやイメージを損なわない、ということで同社ではアーバン向けにカテゴライズされる街乗り用ブロックタイヤ。だが、筆者は 10 年以上使い続けていてダートでの性能になんら問題のないことを確認している。
 ポイントは耐久性と価格だが、その分、重量はどうしても犠牲になっている。センターリッジのパターンになっていて、転がり抵抗を軽減。耐久性に優れたゴムでサイドをカバー & 強化してもいる。スチールビードなので、折り畳みはできない。

アイアールシー(IRC) ブリロ(BRILLO)

サイズ/26 × 1.75
ETRTO/47 – 559
コンパウンド/−
重量/790g
価格/オープン(実勢価格 3,000円 前後)

サイズ/26 × 2.00
ETRTO/54 – 559
コンパウンド/−
重量/900g
価格/オープン(実勢価格 3,000円 前後)

 

 なお、ミブロ for マラソン チューブレスレディ(MIBRO for MARATHON TUBELESS READY) サイズ/26 ×2.25(19635E)は、廃番とのこと。残念!

 

 

パナレーサー( Panaracer )

 先に紹介したアイアールシーと共に、国内レースシーン用タイヤの両翼を担う存在。26 インチタイヤの数は 1 モデルのみとなってしまったが、以前から決戦用チューブやコストパフォーマンスに優れたタイヤレバーなど、周辺アイテムの充実が目立つ。近年は、新タイプの空気入れを開発し(ワンタッチポンプ)、ラインナップを増やしてもいる。


◇マッハ SS(Mach SS)

パナレーサー(Panaracer) マッハ SS(Mach SS)

 高速系マウンテンバイク用タイヤの走りともなった、マッハシリーズ。『SS』は、その中でも最も低抵抗のセミスリックトレッドモデルとなる。見た目はグリップ力に劣るように感じるが、当時からよく考えられたパターンで問題はない。基本的にはハード & ドライコンディション用のタイヤなので、マディでの挙動は事前にテストしておくのが望ましい。
 全体的に耐久性にも優れているため、ロングライフという面でも魅力が強い。コンパウンドは、特に名称はないが耐摩耗に優れた物を採用。ケーシングは、太いナイロンコードを使用した『800D Strong Cord(800D 強化コード)』。ビード部に、厚みのあるチェーファを採用し(ASB Chafer / アンチスネークバイト チェーファ)、耐リム打ちパンクに優れる。
 ビード自体はスチールなので、折り畳みはできない。

サイズ/26 × 1.95
ETRTO/53 – 559
コンパウンド/−
重量/650g
価格/3,279円(10%税込み)

 

 

タイオガ(TIOGA)

 かつては、国産で良質なタイヤを多く出していた三ツ星に委託したレース用マウンテンバイクモデルをラインナップ。現在は、三ツ星のタイヤ事業廃業により、かなり後退。その中でも、今回紹介する 1 モデルだけは台湾で他社のレースタイヤと同じ製造ラインで作られる。


◇サイコ II(Psycho – II)

タイオガ(TIOGA) サイコ II(Psycho-II)

 過去に存在したタイオガの名作『サイコ』の、普及モデル。路面コンディションを選ばないオールラウンド仕様で、価格を含め入門用にも最適なタイヤ。折り畳み不可。

サイズ/26 × 1.95
ETRTO/52 – 559
コンパウンド/AP ラバー コンパウンド
重量/710g
価格/3,080円(10%税込み)

 

 


 今回紹介するマウンテンバイク用タイヤは、これで以上になります。ほとんど過去からの継続モデルなので“チューブレスレディ”には非対応ですが、新品ゴムで 26 インチタイヤが入手できるのは助かるところであります。

 ちなみに、ある問屋の話しでは 26 インチのマウンテンバイク用タイヤは、アメリカに於いては日本比で 5 倍くらいの需要があると言います。車体自体の買い替え意欲がないのか、物を大事に使う文化なのか、判断は難しいところですが「持続可能」という言葉ばかりが踊る昨今、ひとつ、見つめ直すべき点ではないでしょうか?

 

関連:1 回目の特集

【マウンテンバイク】2020年にまだ26インチのマウンテンバイクは闘えるのか?(MTBタイヤカタログ) ※情報追記

 

 

ダート&モト編集部
サトウハルミチ(やかん) Harumichi Sato

東京都生まれ千葉県育ちで、身長 156cm の mini ライダー。紙媒体の編集を長く経験した後、2012 年 4 月から初めて WEB マガジンに携わる。戦車から爆撃機まで無類の乗り物好きで、特に土の上を走る四輪・二輪に目がない。競争事も好きで、マウンテンバイク / モトクロスはレース経験あり。モーターサイクル / スポーツサイクル以外にフィルムカメラ、ホームオーディオ、クルマ、紙の読書(恩田 陸先生の大ファン)、ガンプラが大好きで、住まいはモノで溢れている。特技は、引き落としの滞納。スポーツサイクルは、マウンテンバイク 6 台と BMX 1 台を所有。

 

 

【マウンテンバイク】2020年にまだ26インチのマウンテンバイクは闘えるのか?(MTBタイヤカタログ) ※情報追記

「2020 年もまだ 26 インチ径のマウンテンバイクは乗れるのか?」という観点に注目して、最新タイヤを紹介します。(MTBタイヤカタログ&ガイド)

掲載日/2019年11月06日  取材・写真・文/やかん
取材協力/PRインターナショナル、マルイ

 

※パート 2 はこちら。
【マウンテンバイク】2020年でも買える折り紙付き26インチタイヤ(MTBタイヤカタログ その2)

 

 長い間、マウンテンバイクのホイール径は 26 インチとされてきました。しかし、それも今となっては昔話。いくつものサイズや規格が提案され登場したこのサイズ紛争ですが、結論として、従来サイズの 26 インチは掃討されてしまったと見てよいでしょう。

 代わって主流となったのは、27.5 インチと 29 インチ。それぞれに利点があり、確かに 26 インチに回帰する理由は、今のところ見当たらないのが実情でもあります。

 さらに、チューブの代わりにシーラント液を入れる“チューブレスレディ”がレースシーンでは主力となりつつあり、それに呼応して、26 インチはタイヤもチューブも供給が不安視されています。

 しかし、様々な理由から 26 インチホイールを使い続けなければならないユーザーは、一定数いるでしょう。それは、マウンテンバイクを日常使いにしているひとだけではなく、ホビーユースのひとでも少数はいると思います。

 ところが、規格やタイヤ クリアランスなどの観点から、従来の BIKE に 27.5 インチ以上のホイール & タイヤを履くことは推奨できず、昨今のタイヤ事情は頭痛の種です。

 トレッドパターンなどは従来品のままでも、せめて新しいゴムで使いたい、という気持ちは当然のものです。筆者も多くの 26 インチマウンテンバイクを所有しているので、今年の展示会は特にその事に注意して、「2020 年もまだ 26 インチ径のマウンテンバイクは闘えるのか?」という観点で、お呼ばれした会場を見て周りました。

 

シュワルベ(SCHWALBE)

値段はやや高いが、高性能・高品質で定評あるブランド。ハイエンド、レース向けモデルに限り、チューブレスレディ対応品あり。


◇マジックマリー(MAGIC MARY)

日本での人気が高い、ダウンヒルレースでの定番タイヤ。オールラウンダーだがマディ路面への対応力も人気の秘密かと。

シュワルベ(SCHWALBE) マジックマリー(MAGIC MARY)

サイズ/26 × 2.35
ETRTO/60 – 559
コンパウンド/ADDIX(ソフト)
重量/1,045g
価格/1万780円(10%税込み)
チューブレスレディ


◇ノビーニック パフォーマンス(NOBBY NIC Performance)

汎用性のあるマウンテンバイク用タイヤだが、ブロックパターンからも解るようにかなり路面に食いつきそう。重さもあるので、下りセクション多いシチュエーションに向いてるかと。

シュワルベ(SCHWALBE) ノビーニック パフォーマンス(NOBBY NIC Performance)

サイズ/26 × 2.25
ETRTO/57 – 559
コンパウンド/ADDIX
重量/715g
価格/6,050円(10%税込み)
チューブレスレディ


◇スマートサム(SMART SAM)

アディックスは採用しているが、センターノブのデザイン上、湿った富士見パノラマリゾート A コースは避けたほうがいいかも、とのこと。個人的にはやる気を感じさせるブロックに惹かれるが。あと、消耗品なのでこのプライスは助かる。ケブラービードでもある。

シュワルベ(SCHWALBE) スマートサム(SMART SAM)

サイズ/26 × 2.10
ETRTO/54 – 559
コンパウンド/ADDIX
重量/645g
価格/3,850円(10%税込み)


◇ラピッド ロブ(RAPID ROB)

同社マウンテンバイク用タイヤのスタンダード品である“レーシング ラルフ”のDNAを受け継いだ、汎用性の高いモデル。パンク対策に K ガードを採用しているので重さはあるが、信頼度は高い。ブロックタイヤは摩耗が早いので、やはりこのプライスは助かる。

シュワルベ(SCHWALBE) ラピッドロブ(RAPID ROB)

サイズ/26 × 2.10
ETRTO/54 – 559
コンパウンド/SBC
重量/650g
価格/2,860円(10%税込み)

サイズ/26 × 2.25
ETRTO/57 – 559
重量/720g
価格/2,860円(10%税込み)


◇ハリケーン(HURRICANE)

従来品から大きく生まれ変わり、日本代理店でもかなりの期待を寄せているオールラウンダー系タイヤ。マウンテンルックに見えそうだが、以前から高速系クロスカントリー用ではこのようなパターンは他社でも存在し、恐らくはヤスリ状のセンタートレッドはそれほど滑り出しは速くないと思われる。26 インチは、レースガード仕様のみ。ケブラービード。

シュワルベ(SCHWALBE) ハリケーン(HURRICANE)

サイズ/26 × 2.10
ETRTO/54 – 559
コンパウンド/ADDIX
重量/620g
価格/4,950円(10%税込み)
2020年2〜3月入荷予定

シュワルベ(SCHWALBE) ハリケーン(HURRICANE)

 

 

マキシス(MAXXIS)

マキシスは、チューブレスレディではないモデルもあるが、意外と種類はまだ豊富。


◇ミニオン(MINION) DHF

ダウンヒル向けのフロント用。

マキシス(MAXXIS) ミニオン(MINION) DHF(写真左) & DHR II(写真右)

サイズ/26 × 2.50
ETRTO/55 / 59 – 559
コンパウンド/3C Maxx Terra
重量/860g
価格/8,580円(10%税込み)


◇ミニオン(MINION) DHR II

ダウンヒル向けのリア用。

マキシス(MAXXIS) ミニオン(MINION) DHF(写真左) & DHR II(写真右)

サイズ/26 × 2.40
ETRTO/61 – 559
コンパウンド/3C Maxx Terra
重量/880g
価格/8,580円(10%税込み)


◇ビーバー(BEAVER)

ウェット & マッド路面に対応したクロスカントリー向けモデル。

マキシス(MAXXIS) ビーバー(BEAVER)

サイズ/26 × 2.00
ETRTO/50 – 559
コンパウンド/Dual
重量/540g
価格/8,580円(10%税込み)
チューブレスレディ

マキシス(MAXXIS) ビーバー(BEAVER)


◇アイコン(IKON)

転がり抵抗重視の、軽量クロスカントリー向けモデル。池田 祐樹選手の 2019 年王滝優勝 BIKE でも使用された。これは、濡れた路面でも流れが速かったり水はけが良い場合、泥がまとわり付きにくいので、このぐらいのトレッドでも目詰まりしないため。

マキシス(MAXXIS) アイコン(IKON)

サイズ/26 × 2.00
ETRTO/50 – 559
コンパウンド/3CMaxx Speed
重量/585g
価格/9,900円(10%税込み)
チューブレスレディ

マキシス(MAXXIS) アイコン(IKON)


◇クロスマーク(CROSSMARK) II

総合バランスに優れたクロスカントリー向け。直線に並んだセンターノブは転がり抵抗を軽減しつつ、その両脇に広がるブロックが旋回時のグリップを確保する。

マキシス(MAXXIS) クロスマーク(CROSSMARK) II

サイズ/26 × 2.10
ETRTO/53 – 559
コンパウンド/Dual
重量/635g
価格/7,920円(10%税込み)
チューブレスレディ

マキシス(MAXXIS) クロスマーク(CROSSMARK) II

 

 

 


 一応、世の中的にメジャーなサイズについても新作をお知らせ。

 シュワルベは、マジックマリーに、スーパーグラビティー仕様の 29 × 2.60 が登場。従来品は、スネークスキンのみ。

サイズ/29 × 2.60
ETRTO/65 – 622
コンパウンド/ADDIX(ソフトのみ)
重量/1,370g
価格/1万780円(10%税込み)
チューブレスレディ

 先に紹介したスマートサムは、29 × 2.60の取り扱いを開始。

シュワルベ(SCHWALBE) スマートサム(SMART SAM)

サイズ/29 × 2.60
ETRTO/65 – 622
コンパウンド/ADDIX
重量/920g
価格/4,620円(10%税込み)

 マキシスは、ショーティー(SHORTY)に 29 インチが追加に。完全なダウンヒルレース用で、コーナーコントロール力は MAX 値だが転がり抵抗は激重。

マキシス(MAXXIS) ショーティー(SHORTY)

マキシス(MAXXIS) ショーティー(SHORTY)

サイズ/29 × 2.50
ETRTO/63 – 622
コンパウンド/3C Maxx Grip
重量/1,330g
価格/1万780円(10%税込み)
チューブレスレディ
2019年12月入荷予定

 アセガイ(ASSEGAI)は、エンデューロレースを考えた軽量仕様が新登場。コーナーコントロール力が MAX 値かつ転がり抵抗もかなり軽いという、稀有なバランス。

マキシス(MAXXIS) アセガイ(ASSEGAI)

マキシス(MAXXIS) アセガイ(ASSEGAI)

サイズ/29 × 2.50
ETRTO/63 – 622
コンパウンド/3C Maxx Terra
重量/1,165g
価格/1万120円(10%税込み)
チューブレスレディ
2020年春入荷予定

 ディセクター(DISSECTOR)は、まだデータ不明。トロイ・ブロスナン選手との開発をした新モデルということ。

マキシス(MAXXIS) ディセクター(DISSECTOR)

マキシス(MAXXIS) ディセクター(DISSECTOR)

参考出品
2020年春入荷予定

※情報追記

コーナリングでのコントロール性能を維持しながら、抵抗力を最小限に抑えることを目的とした設計のMTBタイヤ。ドライコンディションでの高速走行に最適です。内幅30〜35mmのリムに最適な、ワイドトレイルケーシングを採用。オーストラリアのDHプロライダー、トロイ・ブロスナン選手シグネチャーモデル。耐パンク性能は、中庸。

サイズ/27.5 × 2.40
ETRTO/61 – 584
コンパウンド/3C Maxx Terra
重量/800g
チューブレスレディ

サイズ/29 × 2.40
ETRTO/61 – 622
コンパウンド/3C Maxx Terra
重量/861g
価格/1万780円(ともに10%税込み)
チューブレスレディ

 フォーキャスター(FOREKASTER)は、要望の多い 29 インチを追加。

マキシス(MAXXIS) フォーキャスター(FOREKASTER)

マキシス(MAXXIS) フォーキャスター(FOREKASTER)

サイズ/29 × 2.35
ETRTO/60 – 622
コンパウンド/Dual
重量/735g
価格/8,580円(10%税込み)
チューブレスレディ
2019年12月入荷予定

 

 


 ちなみに、どこで選手に聞いても、「29 インチの可能性」「チューブレス(レディ)以外は考えられない」が主流で、試乗車に於いてもその恩恵は筆者も理解しています。どちらにも今すぐスイッチしたいですが、なかなかそうもいかず。現状、26 インチのチューブレスレディ対応の新品リムを 3 種類見付けたので、まずはそれでホイールを組み直すぐらいから始めたいと考えています。

 新しい物が良いのは事実ですが、まだ 26 インチマウンテンバイクに御用あるひとがいたら、本稿がその一助になればさいわいであります。

 

※第 2 弾を公開しました。
【マウンテンバイク】2020年でも買える折り紙付き26インチタイヤ(MTBタイヤカタログ その2)

 

ダート&モト編集部
サトウハルミチ(やかん) Harumichi Sato

東京都生まれ千葉県育ちで、身長 156cm の mini ライダー。紙媒体の編集を長く経験した後、2012 年 4 月から初めて WEB マガジンに携わる。戦車から旅客機まで無類の乗り物好きで、特に土の上を走る四輪・二輪に目がない。競争事も好きで、マウンテンバイク/モトクロスはレース経験あり。モーターサイクル/スポーツサイクル以外にフィルムカメラ、ホームオーディオ、クルマ、紙の読書(恩田 陸先生の大ファン)、ガンプラが大好きで、住まいはモノで溢れている。特技は、引き落としの滞納。スポーツサイクルは、マウンテンバイク 6 台と BMX 1 台を所有。

 

 

【タイオガ】スパイダーサドルの進化系と言える、感嘆するクッション性を誇るアンダーカバーシリーズ。

日本のマウンテンバイクユーザーにとって馴染み深いブランド、タイオガ( TIOGA )から、気になるサドルを見付けたので紹介します。

掲載日/2019年10月18日  取材・写真・文/やかん
取材協力/マルイ

 

 古くから日本のマウンテンバイクユーザーにとって馴染み深いブランド、タイオガ( TIOGA )。先日開催された販売店向け展示会にて、気になる商品を見付けたのでぜひ紹介したい。


永遠の課題である、サドルとお尻の関係

 自転車のサドルというと、実用車、スポーツサイクルに関わらず、とにかく「お尻が痛くなる」、といった声を頻繁に聞く。筆者も、あれやこれや試し続けているが、厄介なことにコースレイアウトによっても変わってくるし、年齢とともに当たりへの印象は変化しているように思う。これはもはや、「 100 人いれば 100 とおり」という様々なお尻や骨盤のかたちがある訳で、「絶対!」などという商品はこの分野に於いては、永遠に存在し得ない。

 では、どうすればよいか? 解析学的なことはさておいて、ひとまずは「柔らかい」は肝だと思っている。普通に地べたに座ればそれは明白で、土だと痛いし砂利だともっと痛い。だが、芝生の上ならマシで、そこに一枚薄くてもクッションを敷けば、悪くはならない。このことから解るように、人間のお尻はかなりヤワ。そして、万人にウケるのは「柔らかさ = クッション性」。

 

クッション性を犠牲にしてきたスポーツサイクル

 しかし、スポーツサイクルに於いて難しくなるのが、実用車のように柔らかさを抜群に重視すると、ペダリング感やポジション移動などに支障が出ること。一発勝負な局面では、かなり薄かったりクッション性は二の次になることが多い。それでも受け入れ難いのが、悪路での突き上げ。当然、マウンテンバイクでの話しになるが、いくらリアサスペンション機能が抜群に優秀になったとはいえ、小さく常に続く振動は、ロングライドで確実にライダーの身体を蝕む。可能な限り、取り除きたい要素だ。

 タイオガのサドルは、センターにホワイトラインが走ったシンプルなモデルが 2000 年より前に流行ったが、近年は見た目のインパクトさが強烈な“スパイダーサドル”が登場し、数々の類似商品が出るきっかけともなった。ところが、このスパイダー構造は決してクッション性を最優先したモノではなく、パッドが追加できるようにはなっていたが、樹脂むき出しから来る当たりの強さは、やはり「レーシー」であった。
(というよりかは、あのパッドはただのスリップ防止用であったし)

昔、流行ったタイオガのサドル。基本的にロングノーズで、荷重移動がし易かった。

初期型のスパイダーサドル。見た目の印象強く、現在は改良された2ndモデルが発売中。スパイダーホールがむき出しの分、グリップ力は良好だがパンツへの攻撃性はやや高い。

 

“ウェブ メッシュ ベース”が、良好なクッション性を生み出す

 そこにメスを入れるようなかたちになったのが、今回紹介する『アンダーカバーサドル』だ。有り体に言うと、スパイダーサドルにカバーを掛けたような見た目。この部分は『バイオ X パッド』と呼ばれるフォーム材パッドで構成され、実はこれにクッション性を持たせた訳でなく、その下に依然と存在するスパイダー構造の『ウェブ メッシュ ベース』が非常に良くしなるようになっているのだ。

タイオガの最新スポーツサイクル用サドル、アンダーカバーシリーズ。発売済み。

 その具合は、実際に会場で収めた下の動画を見てもらえれば一目瞭然である。取り付け車両はフルサスペンションバイクであったが、それでもサドルのベースはこれだけ動く余地がある。

< 動画リンク >


 このしなり具合は当然クッション性の向上に寄与しており、リアサスペンションでは対処しきれない衝撃を和らげる効果がある。さりとて、もちろん実用車のような野暮ったい作りはしていないので、サドルを軸とした BIKE コントロールを阻害することはない。

基本的に3つの層からなる。下から、アーク フレックス レールマウント、ウェブ メッシュ ベース、バイオ X パッド。イラスト展開図ではパッドの上にさらに合皮カバーが掛かるが、製造工程上は写真のように一枚になる。

 筆者は現在、所有する BIKE の 1 台に旧型のスパイダーサドルを取り付けているが、展示会場で押したり展示車に跨った限り、このアンダーカバーサドルに替えたい気持ちが強くなった。

 蛇足であるのだが、サドルのどこにも水分を吸ってしまう素材がないのもいい。半年ほど前、別の BIKE で、あまりにもパンツへの攻撃性が高いハード使用向けサドルから、ややコンフォート系マウンテンバイクサドルに替えたのだが、それには布地の箇所があり、降雨や泥水を吸ってしまい難儀しているのだ。ささいなことなのようだが、このようなシチュエーションも走るマウンテンバイクでは、注意したいポイントかと思う。

 

アンダーカバーサドルは現在、3 モデル & 複数グレード

 既に発売はしているアンダーカバーサドルは、現在、3 つモデルが存在し、それぞれにレール違いで複数グレードが用意されている。下位 / 上位モデル、という位置付けではなく、基本的にはサドルの形状と使い方で 3 つに分けられ、その中で軽量さや若干のレール特性の差異で値段が分かれている。マウンテンバイクは特にそうだが、「高価 = 高性能」ではないので、そこはゆめゆめ注意してもらいたい。

 簡単に、

・アンダーカバー ブースト ダウンヒルやエンデューロなど下り向け クロモリ中空レール/9,350円(以下、すべて税10%込み)、チタン中空レール/1万4,300円

・アンダーカバー ハーズ 女性向け クロモリ中空レール/9,350円、チタン中空レール/1万4,300円、カーボンレール/2万900円

・アンダーカバー ストレイタム オールラウンダー仕様 クロモリ中空レール/1万4,300円、カーボンレール/2万900円 ※そのうち??

従来のスパイダーサドルとの違いは、フォーム材パッドを取り入れたことでより網目状のサドルベースを柔らかく作れるようになったこと。

モデルによってグレード展開や価格にバラつきあるが、今後は……。

 ちなみに、知らなかったのだがクロスカントリーライダーで金メダリストのジュリアン・アブサロン選手も使用しているらしい。

ジュリアン・アブサロン選手。アテネ/北京五輪の金メダリスト。


 荷重移動や腰掛けてのペダリングで重要な役割を果たすサドル。微々たる進化やパーツかもしれないが、今のライディングへの不満や身体の不調があるならば、ぜひ気にして欲しい商品だ。

会場に展示された装着車はメーカースタッフの私物で、ハードに乗り込んでいる痕が好印象。実際に乗っていないひとの話しはまったく当てにならないので。装着品は、ブーストのクロモリレール。

< 参考 >

 

 

ダート&モト編集部
サトウハルミチ(やかん) Harumichi Sato
東京都生まれ千葉県育ちで、身長 156cm の mini ライダー。紙媒体の編集を長く経験した後、2012 年 4 月から初めて WEB マガジンに携わる。戦車から旅客機まで無類の乗り物好きで、特に土の上を走る四輪・二輪に目がない。競争事も好きで、マウンテンバイク/モトクロスはレース経験あり。モーターサイクル/スポーツサイクル以外にフィルムカメラ、ホームオーディオ、クルマ、紙の読書(恩田 陸先生の大ファン)、ガンプラが大好きで、住まいはモノで溢れている。特技は、引き落としの滞納。スポーツサイクルは、マウンテンバイク 6 台と BMX 1 台を所有。

 

 

【マウンテンバイク】GT bicycles の2020年モデル、展示会場より現車チェック! (フルサス編) ※公式試乗会追加

掲載日/2019年08月08日  取材・写真・文/やかん
取材協力/ライトウェイプロクツジャパン

 

インパクト強いとは言い難い年

 マウンテンバイク文化がアメリカで盛んになり始めた頃に開発をスタートし、そこから現在まで良質な BIKE を作り続けている GT bicycles(ジーティー)。リアサスペンションを備える、いわゆる「フルサス」については、今では考えられないほど様々なスタイルを模索しながら進化し続け、同社の代名詞とも言える数々のシステムを生み出した。

< 一例 >
・RTS(Rocker Tuned Suspension)
・LTS(Links Tuned Suspension)
・STS(Stay Tuned Suspension)
・i-DRIVE(Independent Drivetrain® Suspension)
・AOS(Angle Optimized Suspension)
など。

 正直なところ、i-DRIVE で飛躍的な革新を遂げ、AOS に於いて一旦の頂点を極めたと思われた GT のリアサスペンション技術だが、資本の入れ替わりが激しいアメリカ企業の因習に同社も逆らうことはできず、2019年モデルで回帰とも言える LTS システムを採用するかたちとなった。

 LTS は結局のところ、マウンテンバイクでは現在、最も構造やコスト、整備性のバランスが優れているとされる 4バーリンケージ方式のサスペンション システムで、込み入った話であるが、この方式でパテントを取っていたよその技術の期限が切れ、使い易くなったことも一因であると言われている。

 結果的に、これから紹介する GT のフルサスペンションバイクは、性能は別として見た目はあまり他社と代わり映えしない。完全にリアサスペンション システムがフィックスしてしまったモトクロッサー(モーターサイクル)に対して、様々な試行錯誤を窺えるのがマウンテンバイクの楽しみのひとつと考える筆者としては、残念至極としか言いようがない。辛辣ではあるが、ひとつの意見として明記しておく。

 出鼻をくじくかたちとなってしまい申し訳ないが、次から展示会場での写真を交えて、2020年モデルの展開を見ていく。
 
 


LTS & ハイピボットに回帰した『FURY』

マイナーチェンジ

GT フューリーチーム 2020年モデル/108万円(税抜)/カラー:チームブルー

 かつての RTS システムが案外、ダウンヒルレースで実力を認められ、そこから GT とダウンヒルの付き合いは長く、ワールドカップ(UCI)などでの戦歴は多い。ダウンヒル専用レーサーになるフューリー(FURY)は AOS 登場以降も長らく i-DRIVE を採用していたが、残念ながら2019年に LTS にスイッチ。

 ただ、おもしろいのが、このフレームは LTS に逆流しただけでなく、ハイピボット & アイドラープーリーを採用すること。

 このスタイルはかつて一時だけ存在した、どちらかというとマイナーな方式であったが、最近は他社も再び取り入れている。その中では、ユニットを含めた能力向上も寄与してか、ワールドカップで勝利している BIKE もある。

 もっとも、フューリーは会場で展示車がなかったので、GT BIKE のポテンシャルは解らない。2020年からは完成車のみの扱いとなった。

ベーシックスペック:
フレーム/Fury カーボン、190mm トラベル (29”) | 200mm トラベル (27.5”)、BSA 83mm、1.5” ヘッド、Boost 12×148 スルーアクスル、225x75mm トラニオンマウント、ISCG05
フォーク/Fox Float Factory 49、190mm、ハイ/ロースピード コンプレッションアジャスト、リバウンドアジャスト、Grip 2 Damper、20×110 BOOST スルーアクスル
リアショック/Fox Float Factory X2、225×75、Metric Trunnion、Air、ハイ/ロースピード コンプレッションアジャスト、ハイ/ロースピード リバウンドアジャスト
タイヤ/Schwalbe Magic Mary UltraSoft、29 x 2.35″、Downhill、Addix Ultra Soft Compound、チューブレスレディ
クランク/Shimano Saint 36T、e-thirteen LG1+ Guide
ディレーラー/Shimano Saint、10スピード
ブレーキ/Shimano Saint BR-M820 油圧ディスク、203mm SM-RT86 IceTech ローター、メタルパッド、フィン
 
 


オールマウンテンカテゴリーの『FORCE』

マイナーチェンジ

GT フォースエリート 2020年モデル/36万8,000円(税抜)/カラー:レッド

 2020年にサンクション(SANCTION)がカタログ落ちしたことで、ハイスピード系フルサスペンションバイクで TOP モデルとなったシリーズ。フューリー同様、マイナーチェンジで価格も据え置き。

GT フォースコンプ 2020年モデル/29万8,000円(税抜)/カラー:ガンメタル

 後述のセンサー(SENSOR)と見た目はそっくりになるが、フォースはキャラクター的に「下り・エンデューロレース」を念頭に置く。ダウンヒルバイクは基本的にはオーバースペックなので、ゲレンデダウンヒルをシーズン中に多く楽しむひとの最有力候補だろう。

 同じフォースでも、2パターンが用意され、重量はあるが初期動作がスムーズなコイル式、軽量でセッティング変更が容易なエア式に分かれる。

GT フォースエリート 2020年モデル/36万8,000円(税抜)/カラー:レッド

GT フォースエリート 2020年モデル/36万8,000円(税抜)/カラー:レッド

 コイルユニットを搭載するフォース エリートは、より下りを重視したエンデューロレース向けのパーツアッセンブルになっていると理解してよいとのことだ。

GT フォースエリート 2020年モデル/36万8,000円(税抜)/カラー:レッド

GT フォースエリート 2020年モデル/36万8,000円(税抜)/カラー:レッド

GT フォースコンプ 2020年モデル/29万8,000円(税抜)/カラー:ガンメタル

GT フォースコンプ 2020年モデル/29万8,000円(税抜)/カラー:ガンメタル

GT フォースコンプ 2020年モデル/29万8,000円(税抜)/カラー:ガンメタル

 
 


トレイルカテゴリーの『SENSOR』

マイナーチェンジ

GT センサーコンプ 2020年モデル/28万8,000円(税抜)/カラー:ガンメタル

 センサーも継続モデル。個人的に応援していたヴァーブ(VERB)がなくなったことで、フルサスモデルのローグレードを担うことになったが、いわゆる「軽快な里山BIKE」を目指していると思うので、その価格には10万円の開きがある。(ヴァーブ コンプは12万8,000円。販売終了。)

GT センサーコンプ 2020年モデル/28万8,000円(税抜)/カラー:ガンメタル

 経験者には無謀な値段ではないのだが、10万円台前半で真面目なフルサスペンションバイクが買える昨年(’19)を知っていると、センサーの価格はなかなかに厳しい。

GT センサースポーツ 2020年モデル/22万8,000円(税抜)/カラー:ディープティール

GT センサースポーツ 2020年モデル/22万8,000円(税抜)/カラー:ディープティール

 これからマウンテンバイクを買おう、というひとは、性能差よりも価格、もっと言うと“見た目”“格好良さ”が第一優先なのは揺るがぬ事実だ。
 
 
 なお、フォースとセンサーはよく似たフレーム形状だが、ジオメトリが若干異なっていて、味付けは微妙に違うということだ。
 


 ということで、GT に於いては2020年モデルのフルサスペンションバイクのみに目をやると、ラインナップの整理、i-DRIVE からの完全な決別の結果、魅力はかなり薄まってしまった。同社はマウンテンバイクが強いイメージあるので、フルサスペンションバイクは特に気になり、残念な状態。世相を反映しているとも言える。

 後日続けてお届けするハードテイル編で、進化したトリプルトライアングル(Triple Triangle™)を携えたいくつかの BIKE を紹介するので、そちらの実力に2020年は期待して欲しい。

関連:ハードテイル編
https://yakandirtmoto.wordpress.com/2019/09/04/mountain-bike-gt-bicycles-2020-02/

 
 

【 試乗会のお知らせ 】

2019年10月20日(日)
第15回 かかみ野MTBフェスティバル
各務原市 市営公園「各務野自然遺産の森」
〒504-0102 岐阜県各務原市各務車洞6797-1
0583-83-6115
 https://www.sportsentry.ne.jp/event/t/79909

予定試乗車
・ザスカー カーボン コンプ M ロウ/ブラック
・ザスカー アロイ コンプ M アクアブルー
・アバランチェ エリート M モスグリーン
・ストンパー エース24 24″ シルバー


2019年10月27日(日)
長岡MTBフェスティバル2019最終戦
長岡市営スキー場
〒940-0821 新潟県長岡市栖吉町3300
 http://sb-project-nagaoka.com/

予定試乗車
・ザスカー アロイ エリート M ブラッシュド/ブラック
・センサースポーツ M ディープティール
・フォースコンプ M ガンメタル
・アバランチェ スポーツ 27.5 M ブラック
・ストンパー エース24 24″ アクアブルー


2019年11月3日(日)
SAYAMA HILLS DAY
東京都西多摩郡瑞穂町南平2-50-30
042-570-1757
 https://www.sayamaparks.com/app/events/view/1103

予定試乗車
・アバランチェ スポーツ 29 M アクアブルー
・アバランチェ スポーツ 27.5 M ブラック
・アバランチェ エリート M モスグリーン
・アバランチェ エキスパート 27.5 M シルバー
・アバランチェ コンプ M レッド
・アグレッサー スポーツ M サテンブラック
・アグレッサー コンプ M レッド


2019年11月17日(日)
MTBの楽しさを共有したいinフォレストバイク小田原
フォレストバイク小田原
神奈川県小田原市荻窪
 https://www.forestbike.jp/

予定試乗車
・ザスカー アロイ エリート M ブラッシュド/ブラック
・ザスカー アロイ コンプ M アクアブルー
・センサースポーツ M ディープティール
・センサーコンプ M ガンメタル
・フォース29 プロ M グロスバーガンディ
・フォース29 エキスパート M グロスピッチグリーン
・フォース29 エリート M サテンブラック
・アバランチェ エリート M モスグリーン
・フォースエリート M レッド
・フォースコンプ M ガンメタル
・アバランチェ エキスパート 27.5 M ブラック
・アバランチェ エリート M モスグリーン
・アバランチェ コンプ M ディープティール


2019年11月23日(祝)
第14回セオサイクル サイクルフェスティバル
袖ヶ浦フォレスト・レースウェイ
千葉県袖ケ浦市林348-1
04-7189-0100
 http://seocycle.net/seofesweb/index.html

予定試乗車
・グレード カーボン エキスパート M サテンシェイド
・グレード アロイ エキスパート M パープル
・ザスカー アロイ エリート M ブラッシュド/ブラック
・アバランチェ エリート M モスグリーン
・ストンパー エース26 26″ シルバー
・ストンパー エース24 24″ ミント
・ストンパー プライム20 20″ ブルーシルバー
・ランジ16 16″ オレンジ
・ランジ12 12″ オレンジ
 
 
[ 取り扱い ]
ライトウェイプロクツジャパン
 
 

【マウンテンバイク】UCI マウンテンバイク ワールドカップ ダウンヒル 2019年 第1戦 Maribor(SLOVENIA) 結果&データ。

2019年のUCI マウンテンバイク ワールドカップ ダウンヒルが、いよいよ開幕した。

【マウンテンバイク】UCI マウンテンバイク ワールドカップ ダウンヒル 2019年 第1戦 Maribor(SLOVENIA) 結果&データ。

 

 2019年のUCI マウンテンバイク ワールドカップ ダウンヒルが、いよいよ開幕した。初戦は、スロベニアのマリボル。今シーズンは、チーム移籍や新チーム発足など例年にない賑やかさで、世界的にダウンヒルバイクの売上げが振るわない中、『観る』スポーツとしては海外では定着しているようだ。

 また、昨シーズン後半あたりから下り系レースで見られ始めた前後異径のBIKEが浸透し始め、今戦トップ2はこの仕様。具体的には、フロントが29インチ、リアが27.5インチとなっており、走破性に優れるがクイックコントロールに癖がややあると言われている29インチを前に持って来て、リアに26インチに完全に取って代わった27.5インチを着けることで、全体的に難易度が引き上げられているハードセクションの攻略に役立てようという思惑であろうか。

 ただ、BIKEによって29インチをベースに、一品物のリンクでジオメトリを合わせているようだ。もっとも、オフロードモーターサイクルでは古くから、フロント21インチ、リア19 or 18インチの方式を採っており、動力に違いはあれど、有利なスタイルなのかもしれない。今大会は出走してないGTファクトリーレーシングのマーティン・マエズも、昨シーズン、異径BIKEで好成績を収めている。海外では、97.5BIKE(er)などと、早くも呼ばれているようだ。

 

Amaury Pierron performs at UCI DH World Cup in Maribor, Slovenia on April 28th, 2019 // Bartek Wolinski/Red Bull Content Pool

 

 

 

DOWNHILL 1
Maribor(SLOVENIA) – 28 APR 2019
Results Final Men Elite

順位 ゼッケンナンバー 氏名(国籍) 年齢 UCI MTBチーム タイム(差)

1 7 Loic BRUNI / ロイク・ブルーニ(FRA) 25 SPECIALIZED GRAVITY 02:31.141 ※29/27.5前後異径
2 2 Danny HART / ダニー・ハート(GBR) 28 MADISON SARACEN FACTORY TEAM 02:59.243(+0.404) ※29/27.5前後異径
3 3 Troy BROSNAN / トロイ・ブロズナン(AUS) 26 CANYON FACTORY RACING DH 02:59.603(+0.764)
4 16 Charlie Harrison / チャーリー・ハリソン(USA) 22 TREK FACTORY RACING DH 02:59.767(+0.928) ※チーム初参加
5 21 Matt WALKER / マット・ウォーカー(GBR) 20 MADISON SARACEN FACTORY TEAM 03:00.449(+1.610)
6 11 Aaron GWIN / アーロン・グイン(USA) 32 INTENSE FACTORY RACING 03:00.734(+1.895) ※チーム移籍
7 1 Amaury PIERRON / アモリー・ピエロン(FRA) 23 COMMENCAL / VALLNORD 03:00.896(+2.057)
8 14 Mark WALLACE / マーク・ウォレス(CAN) 24 CANYON FACTORY DOWNHILL TEAM 03:01.143(+2.304)
9 5 Laurie GREENLAND / ラウリー・グリーンランド(GBR) 22 MS MONDRAKER TEAM 03:01.218(+2.379)
10 22 Dakotah NORTON / ダコタ・ノートン(USA) 27 UNIOR/DEVINCI FACTORY RACING 03:01.890(+3.051)

※以下、編集部として拾っておきたいチーム
25 17 Marcelo GUTIERREZ VILLEGAS / マルセロ・グティエレス(COL) 29 GIANT FACTORY OFF-ROAD TEAM 03:05.058(+6.219)
26 9 Gee ATHERTON / ジー・アサートン(GBR) 34 ATHERTON BIKES 03:05.196(+6.357) ※オウンチーム立ち上げ初年度
27 24 Adam BRAYTON / アダム・ブレイトン(GBR) 31 HOPE TECHNOLOGY 03:05.351(+6.512)
40 123 Matthew SIMMONDS / マット・シモンズ(GBR) 32 CANNONDALE FACTORY RACING 03.06.907(+8.068) ※ファクトリーレーシング復活初年度

グレッグ・ミナーは予選での順位が63位で、昨シーズンあまり出走していない影響でプロテクトが使えず、予選落ち。

 

Aaron Gwin performs at UCI DH World Cup in Maribor, Slovenia on April 28th, 2019 // Bartek Wolinski/Red Bull Content Pool

Finn Iles performs at UCI DH World Cup in Maribor, Slovenia on April 28th, 2019 // Bartek Wolinski/Red Bull Content Pool

Gee Atherton performs at UCI DH World Cup in Maribor, Slovenia on April 28th, 2019 // Bartek Wolinski/Red Bull Content Pool

Brook MacDonald performs at UCI DH World Cup in Maribor, Slovenia on April 28th, 2019 // Bartek Wolinski/Red Bull Content Pool

Loic Bruni performs at UCI DH World Cup in Maribor, Slovenia on April 28th, 2019 // Bartek Wolinski/Red Bull Content Pool

Charlie Harrison, Danny Hart, Loic Bruni, Troy Brosnan and Matt Walker are standing on the podium at UCI DH World Cup in Maribor, Slovenia on April 28th, 2019 // Bartek Wolinski/Red Bull Content Pool

 

 

 

 

UCI

 

【マウンテンバイク】抜群のコントロール性を誇る油圧式ブレーキ《マグラ》 HC3 レバーブレード & HS33R。

掲載日/2019年03月15日  取材・写真・文/やかん

取材協力/サイクルパーツ合同展示会

 

 

マグラ/MAGURA

 ここ日本でも古くから油圧系ブレーキで定評のある、ドイツ(バートウーラッハ)ブランドのマグラ。

 特に注目されたのは、ダウンヒルが脚光を浴びるようになってからで、当時はまだリムブレーキタイプではあったが、とにかく従来のカンチブレーキとは比較にならないストッピングパワーを持つ、との評判は広く知れ渡るようになった。

 その後、Vブレーキが登場したことと油圧タイプは高価であったことから市場規模は縮小傾向になったが、ご存知の通りディスクブレーキが一般化した昨今では、完全復権の趣である。

 全体的に、マグラ製品の価格が引き下がった印象があるのはもちろんのことだが、さらに安価で利きも強烈な油圧式ディスクブレーキが市場に溢れる現況なのに、何故だろうか?

 それは、動力が“人力”と“重力”のみに限定される自転車に於いて、強いストッピングパワーが必ずしもよい、と判断されないからであろう。

 例えば、「制動力」と言われるように、スポーツサイクルでは止まることよりも、動きを制する=減速することが重要視される。エンジン付きのように急減速してからでも一気にトップスピードに持っていけるような加速性や動力性能は、人力ではとても無理だ。

 それぞれのライダーにとっての安全圏ギリギリまで減速できればよいだけで、止まりたい訳ではないのだ。速度を僅か落としたいだけなのに、限りなく0km/hまで落ちてしまっては、レースシーンなどでは致命的でしかない。

 また、地面とのミューが低く、その状態も常に安定しないダート路面を走るマウンテンバイクにとっては、タイアがロックしかねないようなブレーキの効きは歓迎されない。それでは簡単にスリップか転倒するだろう。

 減速はしたい、しかしロックはしたくない、微妙なさじ加減。そして、上体が常に大きく揺れ動くダート路面でも、安定したブレーキ操作をしたい。

 さらに、コース後半で体力が落ちた局面でも、ストレスなく少ない力でブレーキ操作をおこないたい。

 そういった難しい要求をバランスよく満たしているのがマグラのブレーキシステム、ということなのだ。リムブレーキの頃からそうであったが、ストッピングパワーはもちろん、微妙な加減が非常にやり易く、「繊細さ」を高く求めるレーサーやユーザーからの支持が圧倒的な同社。

 多くのメーカーがディスクブレーキをリリースする中、生き残った古参にはやはり意味があるのだ。

 

 

マグラ HC3 レバーブレード 価格/9,000円(1pc・税別)

 掌が小さい日本人にはうれしい、リーチアジャスト機構が付いたモデル。かつ、剛性が非常に高い。利点ばかりでこのレバーに交換したくなるが、注意が一点。
 高剛性ばかりに長時間ライドでは腕に来やすく、たとえばエンデューロレースなどでは不向きなひとも出てくるとのこと。ここ一発や体力に自身のあるライダー向け。

【 仕様 】
MT8/MT7/MT6/MT Trail Carbonに適合
リーチアジャストに加え、独自の機構によるレシオアジャスト(レバー比変更機能)を装備した、高剛性レーシングショートレバー。
ブレーキングパワーとフィッティングをフルに調整する事ができます。(リリースより)

 

マグラ HS33R 価格/1万8,000円(片側・税別)

 じつは、いまだに油圧式リムブレーキはリリースされている。Vブレーキが台頭してからはやや、タッチが「0 or 1」と言われることもあったが、それは昔の話し。代理店によれば、リムタイプでもマグラ特有の良コントロールは維持されているという。

【 仕様 】
アルミレバー(2フィンガー/4フィンガー)
EVO2アダプター付属
重量/449g(片側)
カラー/ブラック・シルバー
Vブレーキ台座に装着できる油圧式リムブレーキ。トレッキングバイク・トライアルバイクに最適。
MTと同じく、マスターシリンダーに超高剛性カーボン素材「カーボテクチャー」を採用。
新設計ラジアルタイプマスターで、繊細なタッチと高いストッピングパワー(前モデルより5%UP)を両立。(リリースより)

フィーリングの向上は、新設計のラジアルタイプマスターに因るところが大きいという。

 

マグラ ヴァイロン ドロッパーシートポスト 価格/6万8,000円(各種・税別)

【 諸元 】
ストローク量/150mm 、 125mm 、 100mm
全長/446mm(150mmモデル) 、 421mm(125mm) 、 396mm(100mm)
重量/595g
取り付け時長さ/56mm 〜 206mm(150mm) 、 181mm(125mm) 、 156mm(100mm)
必要(最低)挿入長/120mm
最大挿入長/240mm
油圧制御 ━ 圧縮エア伸長式(エアは米式バルブで再充填可能)
サドルクランプ/2本ボルト
適合シートポスト内径/30.9mm 、 31.6mm
適合充電コネクタ/マイクロUSB
充電所要時間/約3時間
満充電時動作可能回数/約400回
電波法による技術適合証明取得済
【 付属品 】
・ELECTリモートコントローラー
・ELECTリモートキャップ
・リモコン取り付け用Oリング2種
・リモコン台座ゴム
・充電用マイクロUSBケーブル
・取扱説明書(英語・日本語)
VYRONドロッパーシートポストは、リモートコントロールに電波(ELECTワイヤレスリモートコントロール)を使用した、非常にスマートなドロッパーポストです。
コントロールの通信に電波を使用するので、本体を操作するためのケーブル類が全く無く、取り付け時に手間をかけて配線を行う必要は一切ございません。
本体よりケーブル類が飛び出ていないので、フレーム形状による取り付けの制約がほとんど無く、シートポスト径さえ同じならお手持ちの別の自転車にも簡単に付け替えることができます。
多くの技術革新を持つVYRONドロッパーシートポストは、Design&Innovation Award 2016の金賞を含め、沢山の賞に輝いています。

受信&コントロールユニットは、やぐら部にレイアウトされる。

ワイヤレスELECTリモートコントロールは、ボタンにワンタッチするだけでサドルを落とすことができるばかりでなく、150mm・125mm・100mmの各範囲内で最適なサドル高に調整する事ができます。
シートポストの固定と開放はモーターと油圧バルブによって行われます。ダンピングオイルはMAGURAロイヤルブラッドミネラルオイルを使用しており、長期間メンテナンスフリーでご使用頂けます。
サイズ、操作感ともにやや慣れは必要はある、と感じた。

リモコン(リモートキャップ付き):同梱のキャップをリモコンに取り付けることで、より容易にボタンを押す事ができます。(リリースより)

 

 

取り扱い/エムシー・インターナショナル
06-6318-5000

 

 

SHOEI VFX-Wに受注限定のニューグラフィック『TURMOIL』が登場。

日本のみならず世界中のプロライダーからも信頼されている、オフロードヘルメットのショウエイ VFX−W。

SHOEI VFX-Wに受注限定のニューグラフィック『TURMOIL』が登場。

 

日本のみならず世界中のプロライダーからも信頼されている、オフロードヘルメットのショウエイ VFX−W。受注限定というかたちでいくつかのスペシャルグラフィックモデルを用意してきたが、今回はTURMOIL(ターモイル)モチーフが登場。モーターサイクル用ヘルメットが「重たい」というのは昔の話で、今やマウンテンバイクのダウンヒルでも使用可能。編集部でも、2015年のダウンヒルシリーズで装着の実績があり、安全により気配りたい。発売は、2016年2月を予定している。

 

VFX-W TURMOIL TC-2(ブルー/ホワイト)
VFX-W TURMOIL TC-2(ブルー/ホワイト)

 

[ 製品情報 ]

メーカー/SHOEI
販売元/ショウエイ
製品名/VFX-W TURMOIL(ブイエフエックス-ダブリュー ターモイル)
価格/53,000円(税抜)
規格/JIS規格、MFJ公認
カラー/TC-1(レッド/ブラック)、TC-2(ブルー/ホワイト)、TC-8(オレンジ/ブラック)
サイズ/S(55cm)、M(57cm)、L(59cm)、XL(61cm)、XXL(63cm)
構造/AIM+(AIM+:Advanced Integrated Matrix Plus Multi-Fiber)強靱なガラス繊維と3次元形状とした有機繊維の複合積層構造を基に、高い弾性性能を持つ高性能有機繊維をプラス、軽量でありながらも剛性弾性に優れる高性能なシェル構造。
付属品/バイザー、布袋、マッドガード、バイザー反射防止シート

 

VFX-W TURMOIL TC-1(レッド/ブラック)
VFX-W TURMOIL TC-1(レッド/ブラック)

VFX-W TURMOIL TC-8(オレンジ/ブラック)
VFX-W TURMOIL TC-8(オレンジ/ブラック)

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[ お問い合わせ ]
ショウエイ
TEL/03-5688-5180