【スペシャライズド】マウンテンバイク展示試乗会 Trail Days 2020 クイックレポ。※随時更新

掲載日/2020年11月5日  取材・写真・文/やかん

※お断り:
掲載時期を早める都合、随時、追加していくかたちにしています。

スペシャライズド・ジャパンが、多くのマウンテンバイクを試乗体験できるイベント、Trail Days(トレイル デイズ)2020 を開催。時期的に 2021 年モデルもいくつか用意されるということで、足を運んでみた。ショート形式で、印象を書きたいと思う。

 試乗コースは、Ninja Trail。(神奈川県小田原市)

スペシャライズド ロックホッパー エキスパート 29(2021)
SPECIALIZED Rockhopper Expert 29 / ロックホッパー エキスパート 29(2021)/12万6,500円(税¥11,500込み)

試乗モデルは、S サイズ。価格とパッケージングが、この日、試乗コースにもっともマッチしたモデル。
かつてのスペシャライズドの汎用BIKEといったらスタンプジャンパーという印象であったが、今はこのロックホッパーがその役割を担っているよう。ジオメトリーもハンドリング特性も、とにかく癖がなく、初めて走った湿ったトレイルを不安なく走れた。すべてのバランスが良い。
特に、次に紹介するチゼルが履くタイヤより、ロックホッパーが標準装備する Ground Control 29 x 2.3″ のほうがグリップ力があり、それでいて舗装路で重たい訳でもなかったのが印象的。(ブロックパターンは広めで、ノブも高い)
日本ではつい、『くだり性能』をアピールしがちだが、本来の「路面を選ばずどこでも自由に走れる」万能さがこの値段で手に入れられるのは、大きいと思う。
個人的に、色はこちらの『サテンシルバーダスト/ブラックホログラフ』が好み。

スペシャライズド チゼル コンプ(2021)
SPECIALIZED Chisel Comp / チゼル コンプ(2021)/19万8,000円(税¥18,000込み)

試乗モデルは、XS サイズ。勝てるアルミフレーム XC(クロスカントリー)BIKE を目指したそうで、D’Aluisio Smartweld Technology(ダルージオ・スマートウェルド製法)がその鍵という。
フロントフォークの沈み込みがやけに深く、ポジションに違和感あったのだが、初めの 1 本はエアの抜き過ぎ。圧を高めた 2 本めは、移動区間の舗装路でロックしたのを忘れ丸々走りきり、「サスペンションいらないかも」、という印象。本稿執筆時に、XS モデルは 80 mm トラベルであることが解る(現地では、100 mm と回答された)。個人的には、ここを改善したい。
それと、タイヤは、完全なレースターゲットなら標準の Fast Trak 29 x 2.3″ でもありかもしれないが、汎用性を取るなら Ground Control 29 x 2.3″ が良い。もしくは、Fast Trak をチューブレス仕様にして、低圧で攻めるか。Fast Trak 29 x 2.3″ はいわゆる、『ヤスリ目テイスト』のトレッドなので、湿った急斜面での登りは技量が要求される。
なお、グレード違いで下位モデルのチゼルが安いのだが(16万5,000円)、昔流行ったキャンディーレッド テイストに似た『グロスレッドティントブラッシュド/ホワイト』が魅力なので、色で選ぶとこちらになる。
それと、カーボンほどの軽さは感じなかった。

スペシャライズド ロックホッパー スポーツ 27.5(2021)
SPECIALIZED Rockhopper Sport 27.5 / ロックホッパー スポーツ 27.5(2021)/6万8,200円(税¥6,200込み)

試乗モデルは、XS サイズ。イベント当日の試乗車受け取りの広場からトレイルまでのアプローチには、出てまもなく舗装はされているが急な登り坂があり、そこでいきなりリアの変速が不調。値段相応なのか、当日の整備が不良なのか。(後日の仕様確認で、スプロケット/カセットはやや気になる。)
トレイルに入ると、今度はブレーキの効きが前後とも弱い。これは、レース系車両に乗り続けての違和感なので、一般的には問題ないだろうが、オフロードに慣れてきたら槍玉に上がる。
タイヤは良い。細かな調整ができないフロントフォークも、本機で挑める速度域なら不満は感じない。
なにより、フレームが小さい、価格が安い。色も、個人的には可愛くて好き。
THE マウンテンバイクを「買ってみたい」、「乗ってみたい」、という入り口としては好適。
この値段から本格 BIKE がないと、やはり一般的にはキツイ。家族で揃えようとしたら、最低でも 2 台は必要になるのだから。(大まか 7 万円 × 2 で、14 万円が発生。)
老舗の良心が詰まった 1 台だと思う。

スペシャライズド デモ レース(2021)
SPECIALIZED Demo Race / デモ レース(2021)/72万6,000円(税¥66,000込み)

試乗サイズは、S2 サイズ(スペシャライズド独自表記)。生粋のダウンヒルレーサーで、当たり前だがトレイルまでのアプローチはほぼ地獄。リフトなどを使ったゲレンデダウンヒルが、完全なターゲット。
そのため、この日の試乗コースとの相性は微妙。特に、フロントタイヤが外側に流れる(滑る)感触が酷く、この日乗ったどの BIKE よりも恐怖を感じるし、スピードが出せない。
(補足として、フロント:Butcher BLCK DMND, 29 x 2.3″ 、リア:Butcher BLCK DMND, 27.5 x 2.3″ という、前後異径仕様。)
現地で出せるセッティングは大まか、スタッフのほうで行っているが、スピード域、ヘッドアングルの寝ぐあい、コースの斜度など、どれもが噛み合わなかった印象。
ただし、ちょうど同日、ポルトガルのロウザンで開催された『 2020 UCIマウンテンバイクワールドカップ』で、ファクトリーライダーのロイック・ブルーニ選手が優勝しているので、性能が良いことは確か(足回りのパッケージ違いはあるが、過去にも幾度も勝っている BIKE )。

ロウザンで開催されたUCIマウンテンバイクワールドカップで勝利を収めた、ロイック・ブルーニ。ただし、サスペンションを中心に、足回りが大きく異なる。
©Red Bull Content Pool

完全なコンペマシンなので、しかるべき場所でしかるべきセッティングの上、練習も含め、走り込めば真価は発揮できる筈。
ちなみに、とんでもない値段に感じられるだろうが、ひとときの高騰期に比べると、これでも入手しやすくなった価格。

スペシャライズド スタンプジャンパー エキスパート(2021)
SPECIALIZED Stumpjumper Expert / スタンプジャンパー エキスパート(2021)/58万3,000円(税¥53,500込み)

試乗モデルは、S2 サイズ(スペシャライズド独自表記)。本機は、煩雑化が進んだマウンテンバイクのカテゴリーに於いて、スペシャライズドでは『トレイル』の括りになる。
量産化初期のマウンテンバイクの多くは “ クロスカントリー ” カテゴリーに位置し、“ トレイル ” は現代ではそれに代わり、もっとも汎用性を持った BIKE と言える。
同社でも、「最高のトレイルバイクとは、軽く、タフで、登坂性能に優れていながら、激しい下りのセクションをしっかり操作して走れるバイク。」「トレイルで出くわすあらゆるセクションに挑めるバイクをお探しなら、ここで見つかります。」と語っている。

その中で、この『スタンプジャンパー』はスペシャライズドが古くから持つモデル名で、1981 年に登場した世界初の量産マウンテンバイクに冠されたモデル名でもある。今回の試乗イベントの中で、これと Stumpjumper EVO のみ “ 当日試乗受付 ” だけという特例で、試乗も一枠 30 分と他車の半分となっていて、「より多くのひとに乗ってもらいたい」という代理店の意気込みが覗えた。

ところが、午前と午後、都合 1 時間のライドでの印象は、極めて不良。特段不満は感じないのだが、際立っての特徴や惹かれるポイントが残らない。価格も考えると、『この BIKE でしか得られない何か』は、どこにも見付けられなかった。値段は倍するが、2019 年に乗った S-Works Enduro のほうが、圧倒的な魅力と所有欲を満たせて、「これは是非とも買いたい」、という頭一つ飛び抜けた性能を持っていた。

S-Works Enduro carbon 29 / Sワークス エンデューロ カーボン(2020)/106万4,800円(税込)

とんでもない値段であることは事実だが、それだって、『スタンプジャンパー』も “ S-Works ” になるとほぼ同じ値段がする。(S-Works Stumpjumper は、115万5,000円 / 税込)
当時との落差が、値段だけとは思えない。それと、実際に現地でもそういうシチュエーションに遭遇したが、この形状のフレーム( Stumpjumper )は『担ぎ』には圧倒的に不向きで、ここへの不満も大きい。
スタンプジャンパーとエンデューロ、それに各モデルに用意されるエヴォについて、追加の考察があるので、後日、お知らせしたい。

複雑なシリーズ構成をすこし整理したい

スタンプジャンパー エキスパートまで書き連ねてきて、ふと、各モデルの住み分けが解らなくなってきたのだ。実際に乗ると、新生スタンプジャンパーの立ち位置が不明だし、個人的にはエンデューロに軍配が上がってしまう。
さらに、それぞれには、エヴォという派生モデルも存在する。しかし、メーカーとしては特に今シーズン(2021年)は、『スタンプジャンパー』をプッシュしたい筈なのに、そこが読み解けない。
販売店や、もっと多くの乗車経験を持つユーザーなら解るのかもしれないが、ここは整理の意味で、一度、国内代理店に尋ねてみることにした(電話で)。その結果が、以下である。

大まかは、これを見てもらえれば解ると思う。一部、「?」になっているのは、この整理を済ませてから画像を添付してメールで認識の再確認をしたのだが、無反応。よって、この説明は、あくまで
『電話口でのやりとりに於いて聞けた、筆者が受け取った理解の範囲』
と捉えてもらいたい。メーカー 100% お墨付き情報ではない。(確実性を担保したかったのだが、延々、回答が返ってこないので)

もちろん、ここまでに書いた試乗の印象は、一個人のモノである。当然、これが万人に当て嵌まることはない。
仮に素性の感じ方は一緒であっても、介在する部品点数が多いので、各部の調整や変更で印象を変化させることはできる。
「メーカーの意図をこう感じたひともいるのか」、と捉えてもらえれば幸いである。

スペシャライズド エピック エヴォ エキスパート(2021)
SPECIALIZED Epic EVO Expert / エピック エヴォ エキスパート(2021)/72万6,000円(税¥66,000込み)

※後日

ダート&モト編集部
サトウハルミチ(やかん) Harumichi Sato

東京都生まれ千葉県育ちで、身長 156cm の mini ライダー。紙媒体の編集を長く経験した後、2012 年 4 月から初めて WEB マガジンに携わる。戦車から航空機まで無類の乗り物好きで、特に土の上を走る四輪・二輪に目がない。競争事も好きで、マウンテンバイク/モトクロスはレース経験あり。モーターサイクル/スポーツサイクル以外にフィルムカメラ、ホームオーディオ、クルマ、紙の読書(恩田 陸先生の大ファン)、プラモデルが大好きで、住まいはモノで溢れている。特技は、引き落としの滞納。マウンテンバイクは、オーバーサイズコラムの 26 インチばかりを 6 台所有( + BMX 1 台)。

■スペシャライズド/SPECIALIZED S-Works Stumpjumper FSR CARBON 650b(2016) 102万円 Sサイズ MTB試乗インプレッション

S-Works スタンプジャンパー FSR カーボン 650bは、スペシャライズドの歴史の中でも初期から存在する『スタンプジャンパー』の名を冠する、オールラウンドなマウンテンバイクです。スペシャライズドでは「トレイルバイク」という言葉を使っています。

■スペシャライズド/SPECIALIZED S-Works Stumpjumper FSR CARBON 650b(2016) 102万円 Sサイズ MTB試乗インプレッション

 

SPECIALIZED S-Works Stumpjumper FSR CARBON 650b(2016) 102万円
SPECIALIZED S-Works Stumpjumper FSR CARBON 650b(2016) 102万円

 

掲載日:2015年10月19日  取材・写真・文/やかん

 

地球上にこんな極上のマウンテンバイクがあったのかと思わせられる1台

S-Works スタンプジャンパー FSR カーボン 650bは、スペシャライズドの歴史の中でも初期から存在する『スタンプジャンパー』の名を冠する、オールラウンドなマウンテンバイクです。スペシャライズドでは「トレイルバイク」という言葉を使っています。

 

このBIKEインプレッションは、スペシャライズド・ジャパンがランダムで行っている “ TEST THE BEST NEW MODEL試乗会 ” に参加してのもので、一般ユーザー向けの機会を利用したものです。今回の TEST THE BEST は、特に東関東のマウンテンバイクユーザーには馴染み深い、富士見パノラマ(長野)で開催されました。筆者は今回、テストライドを、すべてこの富士見パノラマのCコースをフルに使用しました。

 

さて、このS-Works スタンプジャンパー FSR カーボン 650b。まずプライスがとんでもありません。定価で100万円を超えます。ロードバイクではそれなりにあるプライスかもしれませんが、マウンテンバイクではなかなかお目に掛かれません。そのBIKEを試乗車として用意してしまう日本法人の姿勢にも驚きますが、それだけ自信のある1台なのであろうと想像出来ます。

 

S-Works スタンプジャンパー FSR カーボン 650bは、その名の示す通り、ホイール径がマウンテンバイクの今の主流になる、650b = 27.5インチのBIKE。従来の26インチより少し大きく、旋回性はやや独特ですが走破性は圧倒的な29インチよりは小さい。お互いの良いところを取った、今のトレンドサイズです。そしてフルサスペンションフレームとなり、そのほとんどの部位がカーボン製となります。このカーボンの勢いは、マウンテンバイクの世界でもやはり止まらなく、初期は小物類だけであったものがフレーム、ホイールとほとんどの部分を占めるようになっています。本機も、ホイールまでカーボン製を採用する徹底ぶりです。

 

サスペンションは、フロントがロックショックス・パイクRCT3 650b、リアがフォックスショックスのフロート ファクトリー。トラベル量はどちらも150mmとなり、この数値から本機がやや下り寄りのBIKEである事が解ります。そのサスペンション、取り上げるべき特記事項がリアショックのカスタム施工。スペシャライズドは以前から特にリアショックに関しては独自の方式やチューニングを取り入れていましたが、本機S-Works スタンプジャンパー FSR カーボン 650bもその例に洩れません。まず、2016年のスペシャライズド車の多くに採用される“セットアップが容易なAUTOSAG機能”。これはエアショックに予めある程度の加圧をしておき(300psi)、それからライダーがBIKEに跨った状態で専用のバルブコアをプッシュ(減圧)するだけで、最適なエア圧(サグ値)になるというものです。たいへん革新的な機能ですし、セッティングの手間が大幅に軽減され、ライダーが受ける恩恵はとても大きいです。

 

“Rx Trail Tune”というカスタマイズも施され、トレイルの上りでも下りでもよりしなやかで反応の良い動きを提供する、と言います。ギア関係は、やはり今のトレンドである、フロント1枚、リア11枚というもの。丁数は、フロント30T、リア10ー42Tです。その他、フレームとステム部に“SWAT”という工具格納システムを備えます。まず、フレームのダウンチューブに設けられたSWAT Doorを開くと、その中のコンパートメントにチューブ1本、ツール、ポンプを収納出来るようになっています。リアショックの付け根部分には専用のアーレンキーセットを収納。ステムには、チェーンのミッシングリンク用のツールを格納しています。スポーツドリンクで満たしたボトルをボトルケージに装着したら、極端な事を言えば身一つでトレイルへ走り出す事が出来です。それでは、筆者も早速このスペシャルプライスのBIKEでオフロードに繰り出してみます。

 

富士見パノラマのCコースを下ってきての感想は、「もう最高」。申し訳ないですが、これが印象を表す最良の言葉です。オフロード走行とは思えない、超シルキーで極楽ライドがフルコースで堪能出来ました。軽量さが生み出す機敏性、重心が綺麗にまとめられコントロール性がとても高いフレームパッケージング。同社の技術の粋を集結したFACT 10mカーボンファイバー製のTrailシャーシとStumpjumper FSR M5チェーンステーは、bestな振動吸収性と路面応答性を提供。熟考されたリアサスペンション構造は、ペダリングでリアショックがまったく動かない驚異のテクノロジーに昇華。これほどオフロードを楽しく走れるマウンテンバイクが地球上に存在した事に、驚きです。間違わないように言っておきますが、全体的に乗り心地がソフトでサドルにドッシリ座ってライドが楽しめる、という事ではありません。適切な身体の動きはもちろん必要ですし、路面からの振動などもしっかりと伝わって来ます。ただ、すべての動き、フィードバックが信じられないほどの高次元で、今までに味わった事のない究極のオフロードライドを提供してくれたのです。「まいった、降参」といった感じです。

 

100万円を超すスポーツサイクル、誰しもが買える物ではありません。筆者でも到底ムリです。しかし、そこにはその価格分の説得力ある性能と楽しがありました。機会があれば、みなさまにも是非1度試乗をお薦めします。乗ってしまったら、ローンを組んででも買いたくなる人は少なくないと思います。サスペンションは予めチューニングされていますし、後から買い換える部品はひとつもありません。パッケージの完成度が高く、カーボン製フレームの性能も唸る以外ありません。ハードにマウンテンバイクライドを楽しみ、シーズンを通して乗り倒すぐらい使い込む人であれば、もったいなくはない投資と思えます。とにかく1度乗ってみて下さい。マウンテンバイクの最高峰がその先に見えると思います。そして、気が付いたら契約書にサインをしている筈です。『S-Works』の名に偽りなしでした。

 

※価格は税込み。掲載時点でのものです。

 

フロントサスペンションは、ロックショックスのパイク(Pike) RCT3 650bを装備。Solo Air spring機構で、150mmのトラベルを持つ。動き、剛性、ハンドリング性能、どれを取っても文句なし。フレームとのカラーマッチングもOK。
フロントサスペンションは、ロックショックスのパイク(Pike) RCT3 650bを装備。Solo Air spring機構で、150mmのトラベルを持つ。動き、剛性、ハンドリング性能、どれを取っても文句なし。フレームとのカラーマッチングもOK。
インナーチューブはDLCのような色合いで、ストロークなどの動きはとてもスムーズ。どうしても引っ掛かりやすい初期の沈み込みも、まったく問題ない。フロントタイアは、スペシャライズド製のButcher Control。サイズは、650b x 2.3"。
インナーチューブはDLCのような色合いで、ストロークなどの動きはとてもスムーズ。どうしても引っ掛かりやすい初期の沈み込みも、まったく問題ない。フロントタイアは、スペシャライズド製のButcher Control。サイズは、650b x 2.3″。
油圧式のディスクブレーキは、シマノ最高峰のXTRを採用。レバーはカーボン製。ハンドルバーは、スペシャライズド製FACT carbon仕様で、幅は750mm。クランプ径はφ31.8mm。どこまでも100万円の価格に見合う装備。
油圧式のディスクブレーキは、シマノ最高峰のXTRを採用。レバーはカーボン製。ハンドルバーは、スペシャライズド製FACT carbon仕様で、幅は750mm。クランプ径はφ31.8mm。どこまでも100万円の価格に見合う装備。
油圧式ディスクブレーキのキャリパーもシマノ XTR。モデルは“トレイル”仕様で、もちろんアイステック採用。ローター径は、フロントがφ180mm、リアがφ160mm。それなので、純然たる下りBIKEではない事が解る。
油圧式ディスクブレーキのキャリパーもシマノ XTR。モデルは“トレイル”仕様で、もちろんアイステック採用。ローター径は、フロントがφ180mm、リアがφ160mm。それなので、純然たる下りBIKEではない事が解る。
ロックショックス パイクは2-ステージ コンプレッション調整と、リバウンド調整機構を持つ。ロックも可能だが、トレイルでは不要だろう。
ロックショックス パイクは2-ステージ コンプレッション調整と、リバウンド調整機構を持つ。ロックも可能だが、トレイルでは不要だろう。
リアショックは、カスタムされたフォックスのフロート(FLOAT)Factory CTD。AUTOSAG機能、Rx Trail Tuneが施され、もちろんKashima coating済み。サスペンションシステムとしてのトラベル量は150mm。
リアショックは、カスタムされたフォックスのフロート(FLOAT)Factory CTD。AUTOSAG機能、Rx Trail Tuneが施され、もちろんKashima coating済み。サスペンションシステムとしてのトラベル量は150mm。
赤いバルブが、AUTOSAG機構。Rx Trail Tuneの表記も確認出来る。
赤いバルブが、AUTOSAG機構。Rx Trail Tuneの表記も確認出来る。
ユニット内のエア圧を規定量加圧しておいてから、BIKEに跨がり(正確には両ペダルに乗る)赤いバルブ内のエアリリースをプッシュする事でAUTOSAG機能がはたらく。素晴らしい仕組みだ。
ユニット内のエア圧を規定量加圧しておいてから、BIKEに跨がり(正確には両ペダルに乗る)赤いバルブ内のエアリリースをプッシュする事でAUTOSAG機能がはたらく。素晴らしい仕組みだ。
S-Works スタンプジャンパー FSR カーボン 650bは、このリンク周りとチェーンステーのみがアルミ製になる。チェーンステーは、M5仕様とぬかりない。
S-Works スタンプジャンパー FSR カーボン 650bは、このリンク周りとチェーンステーのみがアルミ製になる。チェーンステーは、M5仕様とぬかりない。
本文では触れなかったが、シートポストはドロッパーとなる。構造はエアで、ケーブルはシートチューブ内を通る。ひと昔前のような、沈んだ状態で持ち上げると動いてしまうような事は今はない。トラベル量はサイズで分けていて、Sは100mm、M/L/XLは125mm。サドルは定番のボディジオメトリーでチタンレール採用。
本文では触れなかったが、シートポストはドロッパーとなる。構造はエアで、ケーブルはシートチューブ内を通る。ひと昔前のような、沈んだ状態で持ち上げると動いてしまうような事は今はない。トラベル量はサイズで分けていて、Sは100mm、M/L/XLは125mm。サドルは定番のボディジオメトリーでチタンレール採用。
フロントギア(チェーンリング)は1枚。クランク、リング、デバイスすべてがスペシャライズド製となり、アームはFACT carbon製。リングは、X-Syncという技術を使う。丁数は、30T。
フロントギア(チェーンリング)は1枚。クランク、リング、デバイスすべてがスペシャライズド製となり、アームはFACT carbon製。リングは、X-Syncという技術を使う。丁数は、30T。
リアのギア周りはスラムを採用。ディレーラーが、XX1で11速対応。スプロケットは同じXX1で11速仕様。丁数は、10-42T。チェーンは、PC-XX1, 11-speed, w/ PowerLinkとなる。
リアのギア周りはスラムを採用。ディレーラーが、XX1で11速対応。スプロケットは同じXX1で11速仕様。丁数は、10-42T。チェーンは、PC-XX1, 11-speed, w/ PowerLinkとなる。
リムは、Roval Traverse社のSL 650b。なんとここもカーボン製。スポークは、フロントが24H、リアが28Hとなる。ハブも、前後でRoval Traverse SLを使用。
リムは、Roval Traverse社のSL 650b。なんとここもカーボン製。スポークは、フロントが24H、リアが28Hとなる。ハブも、前後でRoval Traverse SLを使用。
流麗なデザインとインターナルケーブル仕様のフレームは、FACT 10mカーボン製。“トレイル 650b”メイドのジオメトリーとなる。ヘッドチューブはテーパード仕様。
流麗なデザインとインターナルケーブル仕様のフレームは、FACT 10mカーボン製。“トレイル 650b”メイドのジオメトリーとなる。ヘッドチューブはテーパード仕様。
本機でわざわざ取り上げておきたいのが、このグリップ。スペシャライズド製の片側ロックオン仕様の物で、作りがほぼモトクロスバイクのそれ。馴染みのある筆者はとても好感触だった。実際、スペシャライズドはUSカワサキファクトリーチームとBIKE供給の付き合いがあり、技術提携も行われているという。
本機でわざわざ取り上げておきたいのが、このグリップ。スペシャライズド製の片側ロックオン仕様の物で、作りがほぼモトクロスバイクのそれ。馴染みのある筆者はとても好感触だった。実際、スペシャライズドはUSカワサキファクトリーチームとBIKE供給の付き合いがあり、技術提携も行われているという。
ダウンチューブのボトルケージ周りに見られる造りが、スペシャライズド社独自のアイディア機構、SWAT。このダウンチューブの物は、SWAT Doorと名付けられている。
ダウンチューブのボトルケージ周りに見られる造りが、スペシャライズド社独自のアイディア機構、SWAT。このダウンチューブの物は、SWAT Doorと名付けられている。
右側のドアロックを開放すると、ボトルケージのベースごと外れ、中空の物入れが姿を現す。
右側のドアロックを開放すると、ボトルケージのベースごと外れ、中空の物入れが姿を現す。
そこに収まる専用のバッグ。布製の物で、本機は2つ備わる。
そこに収まる専用のバッグ。布製の物で、本機は2つ備わる。
バッグは広げるとこのようになり、そこに例えば、チューブ1本、ツール、ポンプが入れられる。ツールにタイヤレバーを入れておけば、長距離ライドでのパンク処置が可能になる。
バッグは広げるとこのようになり、そこに例えば、チューブ1本、ツール、ポンプが入れられる。ツールにタイヤレバーを入れておけば、長距離ライドでのパンク処置が可能になる。
SWAT Doorに専用のバッグ2つを入れた状態。走行中、異音がする事はなかったし、またドアが不意に外れてしまう事も皆無だった。たいへん良く考えられたシステムだ。
SWAT Doorに専用のバッグ2つを入れた状態。走行中、異音がする事はなかったし、またドアが不意に外れてしまう事も皆無だった。たいへん良く考えられたシステムだ。
S-Works スタンプジャンパー FSR カーボン 650bは、リアショックの付け根にアーレンキー工具も収納。専用品で、使う時は軽いクリックで引き抜けるが、長時間の激しいライドで抜け落ちる事は、まったくなかった。
S-Works スタンプジャンパー FSR カーボン 650bは、リアショックの付け根にアーレンキー工具も収納。専用品で、使う時は軽いクリックで引き抜けるが、長時間の激しいライドで抜け落ちる事は、まったくなかった。
ヘッドパーツには、チェーンに使われるミッシングリンク用の工具が収められている。1回までのトラブルに対応出来るようになっている。
ヘッドパーツには、チェーンに使われるミッシングリンク用の工具が収められている。1回までのトラブルに対応出来るようになっている。

 

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2015 UCI MTBワールド・カップ最終戦、アーロン・グウィンとレイチェル・アサートンがまたも勝利。UCI World Cup第7結果。

UCIマウンテンバイクワールドカップ2015イタリア – ヴァルディソーレのDHIは、男子がアーロン・グウィン、女子はレイチェル・アサートンが今回も勝利。

2015 UCI MTBワールド・カップ最終戦、アーロン・グウィンとレイチェル・アサートンがまたも勝利。UCI World Cup第7結果。

 

UCIマウンテンバイクワールドカップ2015イタリア – ヴァルディソーレのDHIは、男子がアーロン・グウィン(アメリカ)、女子はレイチェル・アサートン(イギリス)が今回も勝利。アサートンは前戦でシリーズタイトルを獲得しているが、男子もグウィンが有終の美を飾る結果となった。

 

2015年シーズンは4回の勝利を得た、アーロン・グウィン。
2015年シーズンは4回の勝利を得た、アーロン・グウィン。

 

 

シリーズタイトルを獲得したアーロン・グウィン。2015UCIワールドツアー8月22日、ヴァルディソーレでのDHI男子表彰台。
シリーズタイトルを獲得したアーロン・グウィン。2015UCIワールドツアー8月22日、ヴァルディソーレでのDHI男子表彰台。
最終戦も見事、勝利でまとめたレイチェル・アサートン。2015UCIワールドツアー8月22日、ヴァルディソーレでのDHI女子表彰台。
最終戦も見事、勝利でまとめたレイチェル・アサートン。2015UCIワールドツアー8月22日、ヴァルディソーレでのDHI女子表彰台。

 

※Dirt & MOTOでは、アーロン・グウィンが駆るデモ 8の市販Ver.、スペシャライズド・S-WORKS DEMO 8 FSR carbon 650bの試乗インプレッションを予定しています。お楽しみに。

 

 

[ ソース ]

RedBull

 

SPECIALIZED TEST THE BEST『富士見パノラマリゾート』プレ。 ※インプレ追加

週末に、スペシャライズドの2016年モデル試乗会が富士見パノラマリゾート(長野)で開催されました。

SPECIALIZED TEST THE BEST『富士見パノラマリゾート』プレ。

週末に、スペシャライズドの2016年モデル試乗会が富士見パノラマリゾート(長野)で開催されました。
一般向けのイベントでしたが参加してきて、結構な数のBIKEに乗れました。
インプレッションなどは掲載にはもう少しお時間を下さい。

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楽しみにお待ち下さい。

 

※追記
インプレッション記事を作成しました。

SPECIALIZED S-Works Stumpjumper FSR 650b(2016) 102万円
SPECIALIZED S-Works Stumpjumper FSR 650b(2016) 102万円

■スペシャライズド/SPECIALIZED S-Works Stumpjumper FSR 650b(2016) 102万円 Sサイズ MTB試乗記