<製品テスト>TIOGA スパイダー アウトランド(2015年マルイ製品展示会より.1)

2015年のマルイ製品展示会で発表はされたものの、発売がまだ先で紹介を見送っていた商品を順次紹介して行きたい。まず、トップバッターはタイオガ(TIOGA)から、スパイダー アウトランド(SPYDER outland)だ。

<製品テスト>TIOGA スパイダー アウトランド(2015年マルイ製品展示会より.1)

掲載日:2015年12月7日  写真・文/やかん

 

2015年のマルイ製品展示会で発表はされたものの、発売がまだ先で紹介を見送っていた商品を順次紹介して行きたい。まず、トップバッターはタイオガ(TIOGA)から、スパイダー アウトランド(SPYDER outland)だ。

 

2015年マルイ製品展示会にて。
2015年マルイ製品展示会にて。

 

[ TIOGA SPYDER outland ]

スパイダー アウトランドは、かなり前に発売されて話題をさらったスパイダー ツインテールの、発展・派生系モデル。その独特の蜘蛛の巣を連想させる大胆な肉抜きのされたデザインはそのままに、トレイルライドやエンデューロレースで求められる高い操作性を追求したモデルとなっている。

まず、再確認しておきたいのが、スパイダーシリーズはただの蜘蛛の巣状の樹脂サドルではない事だ。その構造は、“デュアル デンシティー ウェブ メッシュベース”という基本構造で構成されており、高強度グラスファイバー補強ナイロンとエラストマー添加ナイロンという、硬さの異なる樹脂材料のインサート成型技術でなりたっている。柔軟性と強度を両立させている、とあるがこれについては後述の試乗記に譲りたい。

他、空間の多いウェブ メッシュは、実際に通気性は高く、座面形状と曲率構成を追求して設計。パッドを有しない独特なスタイルのサドルでありながら、圧迫感の少ない乗り心地を提供するよう工夫されてもいる。アウトランドには、着脱可能なアンチスリップパッドが付属し、好みに応じて選択が可能にもなっている。

これに関連するのが、アウトランドはライダーがサドル上でフレキシブルなポジションを取れる事を念頭に置いていて、サイドをカットし腰を引きやすくしている事。パッドは、腰掛けるだけ程度の使い方ならなしでよいだろうし、ある程度シッティングもあり着座位置を固定したい場合やグリップ力を高めたい時は、有りで使う想定になっている。

アンチスリップパッドを取付けた状態。
アンチスリップパッドを取付けた状態。
裏面から見ると本製品の構造がよく解る。
裏面から見ると本製品の構造がよく解る。

 

ガッチリと座るライドには不向きだが
ストレスのないサドル形状は秀逸で、自由なポジショニングが可能

テストは前後が130mm程度のストロークを持つフルサスペンションBIKEで行った。まだエンデューロやマラソンといった概念のない時代のBIKEだが、テスト車として問題はないと思う。サドルの固定スタイルに特に指定はなかったので、従来付けていた物とほぼ同じポジションで取り付けた。走行シーンは、シーズン的に下りに偏った専用オフロードコースなどは使えなかったので、起伏が得られる平地のダート路面と河川敷のロングライドの2つを試した。付属のアンチスリップパッドは取り付けてテストを行った。

テスト車にも元々タイオガのサドルが付いてる。今回はこれを交換。
テスト車にも元々タイオガのサドルが付いてる。今回はこれを交換。
年代は古いが下り寄りのBIKEなので、セッティングは少しの斜度を付けている。
年代は古いが下り寄りのBIKEなので、セッティングは少しの斜度を付けている。

まず、ダート路面までのアスファルトでのアプローチでは、筆者の体重もあるのだろうが(50kg強)、どうしても硬さが気になった。アンチスリップパッドを取付けたといっても、主な役割は滑り止めであってパッティング類には程遠く、BMXのサドルに座っているような感覚だ。しかし、いざダート路面に付き、起伏のある路面を走る場合は、かなりの頻度で腰は浮かせているので問題なく、また練られた形状の為か、不用意にサドルに突き上げられる事もなかった。

次に、想定に含まれるのかは解らなかったが、河川敷のロングライドにトライしてみた。多少の凹凸はあるがほぼフラットな路面なので、100%シッティング。この状態で約1時間、座りっぱなしで走ってみた。こちらは、正直、かなり辛かった。BIKEが完璧には対応していないというのもあるだろうが(リアショックFOXはプロペダル化済み)、やはりどうしても座面の硬さが厳しく、尻骨がそれなりに痛くなる。ただ、ラフテストなのでパッド入りのレースパンツを履いてない事もあったのと、例えばエンデューロなどでは厚手のボトムスを履く事もあるだろうから、今回よりかは緩和されるかもしれない。構造上軽量なので、車重をなるべく抑えたいクロスカントリーBIKEなどで導入したくもなりそうだが、そちらは向いていないと思う。この点は、シーズンインをしたら、真面目なオフロードコースの、例えばリエゾン区間などであらためて試してみたいところだ。

元々付けているサドルとはかなり形状が違うのが解る。
元々付けているサドルとはかなり形状が違うのが解る。

フラットな路面でのシッティングを試した後は、積極的な身体の動きが必要になる厳しい上り下りを何度も走ってみた。そこで解ったのが、下り走行での抜群の腰の引きやすさ。サドル後方の“ひれ”の部分がスパッと進行方向と平行にカットされていて、これによりひれの部分にまったくフトモモが引っ掛からずに、自由な身体の動きが可能になっている。これには正直、舌を巻いた。以前、富士見パノラマリゾート(長野)のダウンヒルAコースを他のBIKEで下った時、この“ひれ”の部分の引っ掛かりが気になり、落差の急なセクションで体の動きが阻害されバランスを崩しかけたりした事があったが、アウトランドに関してはこの心配がまったくない。アンチスリップパッドも、過度にグリップする事なく良い塩梅で“引っ掛かり”が得られるので、「欲しい時に引っ掛かり、不要な時には滑る」バランスの良さが光った。

赤いラインの部分が平行にカットされたようなデザインになっていて、この部分が引っ掛かりをなくす。
赤いラインの部分が平行にカットされたようなデザインになっていて、この部分が引っ掛かりをなくす。

筆者は、まだ本格的なエンデューロレースに出場した事がないのだが、リエゾン区間がかなり長く、またそこが平坦でシッティングしてのパワーペダリングが必要であれば、アウトランドは「不向き」と言わざるを得ないが、実例としては、前述の富士見でCコース程度のシッティング率とサドルへの負荷の掛け方程度なら硬さは気にならず、むしろ動きを阻害しないその形状の恩恵に十全と与れるだろう。

座面は比較的フラットな作り。
座面は比較的フラットな作り。

また、これはテストした訳ではないので断言は出来ないが、ほぼ着座しないダウンヒルで、極度な落差なども頻発する本格コースでも効果を発揮すると思う。路面からのプッシュがあり、その際に硬いサドルにお尻がどれ程突き上げられるかはまだ解らないが、シーズンインしたらテストしてみる価値はあると思う。

今からの時期、降雪のないエリアであればトレイルライドが面白い時期でもある。あなたがもし、BIKEの上で積極的にボディアクションをするスタイルであるならば、このサドルは是非試してほしい出来栄えである。今まで以上に、自由に身体が動かせ、より高次元の走りが出来る筈である。

 

[ 製品情報 ]

メーカー/TIOGA
販売元/株式会社マルイ
製品名/SPYDER outland -新製品-
価格/1万3,000円(税抜)
カラー/ブラック/スモーク、ホワイト/クリア
サイズ/幅126×長さ281×高さ60mm
質量/206g
デュアル デンシティー ウェブ メッシュベース
デュアル アーク フレックス
φ7mmクロモリ中空レール
アンチスリップパッド付属

TIOGA SPYDER outland(ホワイト/クリア) 1万3,000円(税抜)
TIOGA SPYDER outland(ホワイト/クリア) 1万3,000円(税抜)

 

アウトランド以外の展開もあり。
アウトランド以外の展開もあり。

 

 

[ お問い合わせ ]
株式会社マルイ
TEL/078-451-2742

 

■メリダ/MERIDA ONE-TWENTY 7.500(2016) 19万9,900円 41cm MTB試乗インプレ

今回紹介するONE-TWENTY(ワントゥエンティー) 7.500は、前後ストローク120mmで上り50%、下り50%を想定したBIKEという事です。

MERIDA ONE-TWENTY 7.500(2016) 19万9,900円 41cm
MERIDA ONE-TWENTY 7.500(2016) 19万9,900円 41cm

掲載日:2015年08月19日  取材・写真・文/やかん

1台ですべてを幸せに楽しめる夢のBIKE

ダウンヒルとクロスカントリー用のフルサスペンションBIKEを除いた選択肢を浮かべた場合、ビッグカンパニーになる程その数・種類は莫大になり、たった1社であってもシリーズが分からなくなります。メリダもその類にもれず、混乱する程の数を揃えています。カタログを見ながら一度整理をしてみますと、まずサスペンションのストローク量でひとつの区分けがされています。

短い方から、
・120mm
・140mm
・160mm
となります(前後共通)。

用途ごとだと、上から、
・マラソン、ツアー想定 ONE-TWENTY
・オールマウンテン想定 ONE-FORTY
・エンデューロ想定 ONE-SIXTY
です。

マラソンやエンデューロと言われると増々混乱するので、それは隅に置いておくとして、今回紹介するONE-TWENTY(ワントゥエンティー) 7.500は、前後ストローク120mmで上り50%、下り50%を想定したBIKEという事です。クロスカントリーBIKEも比率は似たようなものと思うのですが、あちらはスプリントでよりレーシーなものになり、こちらはそれよりもややのんびりとした使い方になるでしょうか。ホイールサイズは、もはや標準となった27.5インチになります。

さて、このONE-TWENTYシリーズ。実は2015年も存在していたそうなのです。ただ、筆者の記憶には薄くmemoを見返しても試乗もしていません。それを、2016年モデルで乗ろうと思ったのは、メリダの得意とするVPKを使わず、またリアサスペンションユニットをフローティングしていたから。それと、2016年モデルはオールニューになったからです。価格は税抜きで19万9,900円なので、一般の人の感覚からすると高価です。まして家庭がある人は、まず理解してもらえない値段だと思います。それでも7.500はONE-TWENTYシリーズの中では一番安く、それだけに製品の魅力は気になります。そこで今回、試乗をしました。

まず、跨った時点ではフロントに対してリアサスペンションが硬く感じたので調整をしてもらいました。その調整結果からすると、かなり積極的に動かす方向のBIKEのようです。特に、リアはユニットをフローティングさせる事で後半の踏ん張り感や数値以上のストローク感を出せる、という事なのでその点も気にしてみました。重さは41cmで14.1kgなのでフルサスMTBとしては標準でしょうか。持った印象もそれほど重たいとは感じず、また前後バランスが良いです。

昨年も走っているトレイルに出ると、キツイ上り坂ではリアサスペンションは動いてしまう印象です。相当ペダルの入力が持っていかれる、という印象はありませんが、ボトムブラケットの位置が安定しないのは少し落ち着きません。ただ、ベッコベコに沈んでしまいまったく前進しない、というレトロ感はありません。下りでも動かそうとすると、この辺りがギリギリのラインなのかもしれません。

素性の良さを感じるようになったのは、緩やかな下りやタイトなコーナーが続くセクションです。手で持ち上げた時よりもフレームの前後バランスが良く、サスペンションも上手くはらたいてくれます。ハンドリングもたいへんカチッとしていてコーナリングが決まりやすく、だからといって不要な硬さが出るといったネガもありません。また、急坂では少し気になったリアの動きも緩い上り坂でなら、逆にグリップ力の向上に役立ってくれます。ダウンヒル未経験者などは下りでスピードが出るとかなり怖いと感じるそうなので、その際このBIKEの懐の深さは役立つのではないでしょうか。

コースを1周走り終わってのトータルな印象は、何か1台のMTBですべてをフォローしたい、と考えるユーザーにとって強い味方になるモデルだと感じました。税金を含めますと20万円を超えてしまうBIKEを買うというのはとんでもない大冒険です。ましてや、誰かの許しを得なくてはならない状況下ではかなり戦況不利です。しかし、ONE-TWENTY 7.500なら、「これを買えばMTBはこれ1台でやっていけるし、長く乗り続けられるから高い買い物ではないよ」、と諭せます。コンポーネントやサスペンションも充分な物が付いているので、後々どこか部品を換えなければいけないという心配事も皆無です。整備を怠らなければ、そのまま乗り続けられます。

性能が素晴らしいだけでなく、パッケージング、プライス、使える幅、どれを取っても「超真面目なMTBを、後生だから1台買わせてくれ!」というお父さんお母さんにはお勧めのBIKEです。もちろん、学生さんがアルバイトで返していくから買ってくれ、という時にも最適な1台です。ONE-TWENTY 7.500は、サスペンションが前後に付いていて何にでも使えるMTBが欲しい、という世の多くの声に応えてくれる最高のパートナーになっています。迷ったら、ONE-TWENTY 7.500で!

フロントサスペンションは、SRサンツアーのSR Aion RL-R 27 130 15QR remote。オールマウンテンなどを想定したフォークで、ロワーはマグネシウム製。ストローク量は120mmに抑えられている。
フロントサスペンションは、SRサンツアーのSR Aion RL-R 27 130 15QR remote。オールマウンテンなどを想定したフォークで、ロワーはマグネシウム製。ストローク量は120mmに抑えられている。
27.5インチに正規対応しているサスペンションで、右フォーク下部でリバウンド調整が出来る。Q-LOCは進化系のVer.2を使用。確実な固定とハンドリングを約束する。
27.5インチに正規対応しているサスペンションで、右フォーク下部でリバウンド調整が出来る。Q-LOCは進化系のVer.2を使用。確実な固定とハンドリングを約束する。
クラウン右レッグにはロック機構が備わり、リモート対応なのでこのパッケージングはその仕様になっている。
クラウン右レッグにはロック機構が備わり、リモート対応なのでこのパッケージングはその仕様になっている。
左レッグはエア圧調整の弁がダイヤルを外すと見える。エアばねはレート調整が容易で、また軽量に仕上がる事から上り坂ではメリットが大きい。
左レッグはエア圧調整の弁がダイヤルを外すと見える。エアばねはレート調整が容易で、また軽量に仕上がる事から上り坂ではメリットが大きい。
フロントサスペンションのロックアウトは、ハンドル左に付けたリモートレバーで制御。操作はクイックなので、この仕様なら積極的な使い分けが出来るだろう。
フロントサスペンションのロックアウトは、ハンドル左に付けたリモートレバーで制御。操作はクイックなので、この仕様なら積極的な使い分けが出来るだろう。
リアサスペンションユニットもSRサンツアー製。Epixon Lorpというモデルで、マラソン系では定評あるモデル。ストロークは120mmで設定。ばねはエア式。青いレバーでロックアウトが可能。
リアサスペンションユニットもSRサンツアー製。Epixon Lorpというモデルで、マラソン系では定評あるモデル。ストロークは120mmで設定。ばねはエア式。青いレバーでロックアウトが可能。
フロントドライブはFSA Gamma drive 38-24T CGを使用し、バッシュガードのようなものが付く。ディレイラーはシマノ・ディオーレのW仕様。マウント方法に注目したい。また、ワイヤーケーブルは一部、インターナルとなる。ボトムブラケットはシマノのオクタリンク。
フロントドライブはFSA Gamma drive 38-24T CGを使用し、バッシュガードのようなものが付く。ディレイラーはシマノ・ディオーレのW仕様。マウント方法に注目したい。また、ワイヤーケーブルは一部、インターナルとなる。ボトムブラケットはシマノのオクタリンク。
リアのギヤは10速になり、ディレイラーはやはりシマノ・ディオーレでSGS付きのシャドウ+となる。ダイナシスに対応。変速性能に不満を感じる事は皆無だった。
リアのギヤは10速になり、ディレイラーはやはりシマノ・ディオーレでSGS付きのシャドウ+となる。ダイナシスに対応。変速性能に不満を感じる事は皆無だった。
油圧ディスクブレーキは、テクトロのAurigaでローター径はφ180mmを装備。フォークの設計上は、φ203mmまで取付可能になっている。コントロール性に問題はなく、良く出来たブレーキ。
油圧ディスクブレーキは、テクトロのAurigaでローター径はφ180mmを装備。フォークの設計上は、φ203mmまで取付可能になっている。コントロール性に問題はなく、良く出来たブレーキ。
リアのブレーキも、テクトロのAurigaでローター径はφ180mm。リアも180mmを選択しているところに、本機のキャラクターを窺い知る事が出来る。リアサスペンション構造はこのようになり、ユニットはフローティングされる。VPKとはだいぶ異なる。
リアのブレーキも、テクトロのAurigaでローター径はφ180mm。リアも180mmを選択しているところに、本機のキャラクターを窺い知る事が出来る。リアサスペンション構造はこのようになり、ユニットはフローティングされる。VPKとはだいぶ異なる。
ステムがMERIDA pro OS 5となっているが、あのコントロールテック製を使っている。妥協はない。本機もヘッドチューブはテーパードになり、カチッとしたハンドリングが得られる。
ステムがMERIDA pro OS 5となっているが、あのコントロールテック製を使っている。妥協はない。本機もヘッドチューブはテーパードになり、カチッとしたハンドリングが得られる。

 

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2015 全日本マウンテンバイク選手権ピットレポート2。

現地からの様子をお届けする、ピットレポート。2015年7月18日(土)19日(日)、富士見パノラマリゾート(長野)にて開催された全日本マウンテンバイク選手権、初日の様子をお届けする、第二弾。

2015 全日本マウンテンバイク選手権ピットレポート2。

掲載日:2015年07月23日  取材・写真・文/やかん

 

現地からの様子をお届けする、ピットレポート。2015年7月18日(土)19日(日)、富士見パノラマリゾート(長野)にて開催された全日本マウンテンバイク選手権、初日の様子をお届けする、第二弾。

今シーズン、SRサンツアーと組んでレースを転戦するブリヂストン・アンカーテントでは、オールブラックでところどころに迷彩グラデーションのような色変化が見られる、ステルス仕様のクロスカントリーBIKEが展示。大会ゼッケンを付けていなかったので練習用かテスト車と思われる。乗車ライダーは、小林 輝紀。アンカーではトップチューブに選手ネームのステッカーを貼ってBIKEを管理しているようで、他のBIKEでも見られた。沢田 時は650Bのフレームを使う。

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再び重力技研へ。SNSで予告していた新作のサスペンションルブリカントを展示・販売。この日は、BIKEを持ってくれば体験塗布サービスも行っていた。青いプラスチック形状のヘラのような物は、ダストーシール内などの汚れを掻き出す道具。ルブリカントと同時使用する事で、サスペンションの動きを向上させられる。

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これは前から不思議なのだが、清水 一輝とSHIMANOはべったり。彼は海外をメインに活動しているためか毎回自身のブースは構えず、BIKE整備などもシマノテントで行われる。BIKEは日本ではまだ珍しいPATROL。フロント周りに見られる独自の泥対策に注目したい。フロントフェンダーは、2つの別々のブランドの物を組み合わせて取り付けていた。

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SRAM/LITECテントでは、ゼッケン1が輝く安達 靖の乗るSARACENを展示。母体であるダートフリークの関係でロックショックス、スラムで組み上げている。泥対策はフォークアーチとクラウンの間に、広げたゴムチューブを取り付ける手法を採る。

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ジャイアントテントは、注目のグローリー2016年モデルが選手の分だけ2台。というのが、ナント日本国内には16年モデルはまだこの場にある2台のみ、というからだ。壊したら大ごとで、本国からフレームだけ届いたので、15年のBIKEからパーツを移植した。GIANTはカーボンが得意なイメージがあるが、グローリーに関しては市販までとても時間がかかったとの事。また、カーボンなのは前三角だけで、リア側はすべてアルミ製となる。これはジャイアントの考え方のようで、以前にフルサスペンションのカーボンクロスカントリーBIKEをリリースしたが2シーズン程で中止。その後は、やはりリアだけアルミになったという。各メーカーの考え方が表れる点で、興味深い。

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今のBIKEは構造上、リアタイアとフレームの間に泥が詰まりやすい物が多く、ジャイアントメカニックはタイラップを組み合わせたオリジナルの排土パーツを考案。素晴らしいアイディア。また、この日はマッド用タイアでも泥詰まりが酷くグリップしないという事で、急遽ブロックカット処理を行っていた。カットし過ぎるとポテンシャルが下がるので、勘所が重要だ。

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BIKEがただ並べてあっただけのファンファンシーテント。村井 直のBIKEはピボットで、サスペンションは前後ともフォックス レーシングショックスを使用。リアユニットはエアサスであった。高松 健二のBIKEをよく観察したかった。

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ピットレポートは以上で終わりである。

<1回目レポートリンク>